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現行機の“5~10倍以上”の実効性能を目指す

GPU導入でどこまで速くなる? 次世代の富岳プロジェクト“富岳NEXT”がスタート

2025年01月30日 07時00分更新

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp

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 理化学研究所(理研)は、スーパーコンピューター「富岳」の次世代であり、コードネームを「富岳NEXT(FugakuNEXT)」とする新たなフラッグシップシステムの開発を2025年1月から開始した。

 富岳NEXTでは、CPUに加えてGPUなどの加速部(アクセラレーター)を導入すること、電力性能を大幅に向上させた計算環境を提供すること、既存の富岳でのシミュレーションに対して“5~10倍以上”の実効性能を達成すること、AI学習・推論の性能において世界最高水準の利用環境(実効性能50EFLOPS以上)を実現することを目標にしている。

富岳NEXTで目指すシステムの概要

 これらの目標は、文部科学省の「HPCI計画推進委員会」が取りまとめた、フラッグシップシステムに求められる性能・機能を基にしており、あわせて同委員会は、開発主体を理研にすることを決めている。

 理研は、開発主体に指名されたのち、システム構成や富岳NEXTの設置環境および運用方法、持続的なシステムソフトウェアやアプリケーションの開発体制、理研内のプログラムとの連携などの検討を進めてきた。これらの結果を踏まえ、開発方針として「技術革新」「持続性/継続性」「Made with JAPAN」を掲げ、システム開発を開始している。

 理研の具体的な開発方針は以下の通り。

○技術革新:
・AIを大幅に加速する諸技術のさらなる発展とそれによるアプリケーション性能の数十倍~数百倍のアプリケーションの性能向上
・高帯域およびヘテロジニアスなノードアーキテクチャ、先進的なメモリ技術の採用
・「AI for Science」など今後の発展が見込まれる新たな計算資源需要に対応したシステム設計

○持続性/継続性:
・標準規格や既存のエコシステムとの親和性が高いシステムの構築とソフトウェア環境の継続整備
・持続的・継続的なシステム構築、運用環境に向けた研究開発環境の実現
・富岳での取組みをさらに進化させた運用技術の高度化による省エネルギー化の実現

○Made with JAPAN:
・世界的に訴求力のある国産技術の高度化、技術継承を進めることによる情報産業での戦略的不可欠性の確保、グローバルマーケットへの展開
・国内および国外の技術・人材の連携などの国際協調によるプロジェクト推進

理研の具体的な開発方針

 現在、理研とともに基本設計を行う民間企業(ベンダー)の選定プロセスを進めており、2025年1月23日から意見招請を開始している。また、開発推進組織については、2025年4月1日に「次世代計算基盤開発部門」を理研の計算科学研究センター(R-CCS)に設置し、理研内および国内外の研究者・企業と連携してプロジェクトを推進する。

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