負荷姿勢の繰り返し回数と累積時間のチェックで現場の作業環境を改善
この姿勢はアカン! 「腰痛になりそうな作業姿勢」を3D計測で評価
2025年01月29日 17時00分更新
バイオネット研究所は、国際基準の作業姿勢評価法に基づく姿勢負荷を自動計測するシステム「PosCheck101」に、オプションとして姿勢回数・累積時間計測ソフト「3D-ERGO」を開発。価格は、PosCheck101と3D-ERGOのセットで1式 363万円(税込)。2025年4月から供給予定。
工場や建設現場では、作業員の高齢化や人手不足から、労働障害による離職者が増加し、作業改善が重要課題となっている。同社の「PosCheck101」は、モーションキャプチャーなどのセンサーを装着することなく、作業者を撮影するだけで「高負荷の作業姿勢」を自動計測するシステムだ。評価方法には、フィンランドで考案された世界的な作業姿勢評価であるOWAS(Ovako Working Posture Analysing System)法を採用しており、姿勢を上半身、背部・上肢・下肢・重さの4項目で捉え、4段階で作業負荷を判定する。
「PosCheck101」は、2021年の開発から大手自動車メーカーや食品メーカーなど多くの現場に導入されてきた。しかし、労働者健康福祉機構 大阪産業保健推進センターの「腰痛多発業種における作業姿勢特性調査」によると、低負荷の姿勢でも繰り返し行うことで腰痛原因になると報告されている。
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独立行政法人 労働者健康福祉機構 大阪産業保健推進センター「腰痛多発業種における作業姿勢特性調査」より抜粋
今回「PosCheck101」のオプションとして開発された「3D-ERGO」は、負荷姿勢の繰り返し回数と累積時間を3次元計測により評価し、作業環境の改善を支援するソフトウェアだ。
「3D-ERGO」の特徴は、1)姿勢負荷度が高い、前屈・しゃがみなどの頻度をリアルタイムで計測、2)肩より上に持ち上げる動作の荷重の影響を評価、3)改善ポイントを可視化するレポート機能の3つ。なお、作業負荷の判定レベルは作業現場の実情に合わせてカスタマイズが可能だ。
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