意外な名物から興味を引く観光スポットまで、東日本にはまだ知られていない魅力がたくさん。実際につなぐ旅編集部が東日本の市町村を訪れて、「ワクワクする」シーンを体験レポート。今回は宮城県仙台市の旅の様子をお届けします!
仙台を代表する民芸品がこけし。私の家にも小さなこけしがあり、眺めているとなんだか心が落ち着くんですよね。そんなこけしの絵付け体験が駅前の中心部でもできると聞いて挑戦してきました! ほかにも“神様”に会ったり、あの仙台七夕まつりの痕跡を見つけたり…知られざる仙台の魅力が大爆発です。
(伊達政宗編はこちらから、グルメ編はこちらから)
地域ごとにデザインが異なる!奥が深いこけしの世界
「こけしのしまぬき」は、仙台をはじめ東北を代表する工芸品と雑貨を扱うお店。メインのこけしは何十体あるのか分からないほど!
こけしは産地ごとに12系統に分けられていて、系統ごとに独自の形状や描彩があるのだそう。中でも宮城県はもっとも系統が多く、鳴子系、遠刈田系、弥治郎系、作並系の4つがあります。確かによく見ると胴がまっすぐだったりくびれていたり、模様や髪の毛の絵柄が違っていたりと個性がありますね。
こけしの絵付けは当日受付もOK。オリジナルの“創作こけし”5種類から選ぶことができます。私は雪だるまを彷彿させる丸い形のこけしに絵付けすることにしました。キミに決めた!
あくまで体験なので、絵付けに使う画材はマジックペン。最初に鉛筆で下書きをしてから着色していきます。 こけしは全体的に丸みを帯びているので、下書きするのが結構難しい…。しかもいざペンを入れると目の角度を微妙に間違えていたり、手が滑って予定していないところに色が付いたりして大変! 一発で表情や柄を決められる工人さんたちのすごさを感じさせられます。
1時間くらいかけて、伊達政宗モチーフのオリジナルこけしが完成。手に宮城県のキャラクター「むすび丸」を持っているところがポイントです。政宗もおにぎりを食べていたはず。
店内では仙台箪笥や松川だるま、東京駅舎に使われている雄勝石のアイテムなど、伝統工芸品を販売。「こけし缶」などのこけしグッズや、県内で採れる海の幸&山の幸をモチーフにしたガラスアクセサリーなどユニークな雑貨も扱っていて、良いお土産が見つかりそう!
こけしのしまぬき
住所:宮城県仙台市青葉区一番町3-1-17 しまぬきビル1階
定休日:毎月第2水曜日(8月を除く)、1月1日
HP:https://www.shimanuki.co.jp/index.html#Shop
アクセス:JR仙台駅から徒歩約10分
仙台で知らない人はいない!?商売の神様に会う
仙台の駅前は6つの商店街が連続していて、一つの大きなアーケード街になっているのが印象的。天候に左右されずにショッピングが楽しめてとても便利そう。
そんな商店街のど真ん中に、三滝山不動院という小さな寺院があります。ここにまつられているのが「仙台四郎」という商売繁盛の神様。
仙台四郎は実在の人物で、彼がふらりと入った店は必ず商売が繁盛し、逆に見向きもしない店はお客さんが入らなかったりつぶれたりしたのだそう。そんな経緯があったことから、仙台四郎の置物や写真を店に飾ると商売繁盛などの福をもたらしてくれるといわれています。
仙台の駅前がこんなに発展しているのは、四郎さんのおかげなのかもしれません。でも自分のお店に来てくれなかったらと思うとドキドキしますね…。
三滝山不動院
住所:宮城県仙台市青葉区中央2-5-7
HP:https://www.mitakisan.com/index.html
アクセス:JR「仙台駅」から徒歩3分
路面で見つけた仙台七夕まつりの痕跡
アーケード街の中を歩いていると、ちょっと変わったマンホールのようなものを発見しました。1ヵ所だけではなく、歩道の両サイドに一定の間隔をあけて設置されています。
仙台市では、毎年8月6日~8日に「仙台七夕まつり」が行われています。アーケード街が華やかな七夕飾りで彩られ、2024年には200万人以上が訪れた東北三大祭りの一つ。マンホールのようなものは、その七夕飾りをつけた竹を挿して立てるための穴なんです。祭りのための穴が最初から設置されているなんて、この土地に根付いたイベントなんだなあとしみじみ。
掘れば掘るほどおもしろい東北の大都市
仙台市の歴史と伝統に触れた今回の旅。今回は仙台駅前を中心にご紹介しましたが、地図を見ると仙台市って東西に広いんですよね。海側や山側にもちょっと異なる文化やおもしろいものがたくさんあるんだろうな、と期待値がとても高まりました。さすが東北随一の大都市、まだまだ深堀のしがいがありそうです。
(伊達政宗編はこちらから、グルメ編はこちらから)
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