意外な名物から興味を引く観光スポットまで、東日本にはまだ知られていない魅力がたくさん。実際につなぐ旅編集部が東日本の市町村を訪れて、「ワクワクする」シーンを体験レポート。今回は宮城県仙台市の旅の様子をお届けします!
仙台のグルメといえば、ずんだもち、牛タン、冷やし中華、最近は麻婆焼きそばも有名ですよね。一方で、私が知らないおいしいものに出会えそうな予感もしていたのですが、その予感はズバリ的中しましたよ!
(伊達政宗編はこちらから、観光編はこちらから)
ずんだシェイクのビジュアルを見て変な声が出た
仙台を代表するご当地グルメが「ずんだ」。枝豆をすりつぶして作ったあんこのようなもので、お餅やだんごに乗せたり、大福の中に入れたりとさまざまなスイーツにアレンジして食されています。ここ数年は仙台にやってきた芸能人がずんだシェイクをおすすめすることも多く、ぜひ押さえておきたかったグルメの一つです。
今回は漫画「呪術廻戦」にも出てきたずんだスイーツ「喜久福」を販売しているお店へ。
「お茶の井ケ田」は創業104年を迎える老舗のお茶屋さん(2024年時点)。日本茶だけでなく、紅茶や中国茶、急須などの茶器も扱っています。
せっかくなので、店長の後藤新さんおすすめのお茶をいくつか購入。後日リモートワークのお供としてプーアル茶をいただいたところ、香りが豊かで、苦みと渋みがあってすっきりとしたあと味がとても美味。さすがお茶屋さんのお茶です。
一方「喜久水庵」は「食べるお茶」をコンセプトに、スイーツや食事を提供しています。後藤さんは「ずんだスイーツは“仙台のおみやげ”としてイメージしやすいんですよね。中でも『仙台サンド』は、サンドウィッチマンの伊達みきおさんがおすすめしてくださったおかげですごく人気です」と話してくれました。
店内のショーケースで冷凍のずんだシェイクを発見。後藤さん曰く「このずんだシェイクは仙台駅構内の自動販売機で販売しています。仙台公演に来たアーティストのAdoさんが買ってくださったみたいで、ファンのみなさんの間で話題になっていました」とのこと。パウチタイプなので手が汚れずに飲めるところがいいですね。
ずんだシェイクは店頭でも販売していて、せっかくなのでこちらを飲んでみることに。スタンダードな「ずんだシェイク」を飲もうと思っていましたが、メニューにあった「ずんだんごシェイク」という名前に引かれてそちらをオーダー。そして出てきたものを見て、思わず笑ってしまいました。
名前通りずんだのだんごとシェイクが合体した一杯ですが、シェイク部分はずんだの風味がしっかりしていて、甘さ控えめでさっぱりした味わい。ずんだのつぶつぶ感がしっかりしているのも印象的です。だんごはそのまま食べた後、シェイクを絡ませていただきました。ずんだ好きは食べるべきです。
お茶の井ヶ田 仙台中央本店
住所:宮城県仙台市青葉区中央2-5-9 庄文堂ビル1階南
定休日:1月1日のみ
HP:https://kikusuian.jp/
アクセス:JR「仙台駅」または地下鉄南北線「広瀬通駅」から徒歩4分
仙台を訪れる度に訪ねたくなる居酒屋
仙台市街地を歩き回っていると、「銀座」「横丁」と名の付くエリアが多いことに気が付きます。いろいろ歩き回って、夜ごはんは仙台駅近くの「仙台銀座」にある「和食堂さぶら」でいただくことにしました。
「さぶら」は旬や地場の魚と野菜が味わえるお店で、仕入れに合わせたメニューを展開しています。店長の川村さんにおすすめを尋ねると「初めてのお客様にはぜひコースを食べていただきたいですね。今日のおすすめをひと口分ずつ小皿で提供します」とのことだったので、コースをお願いしました。
お造りはどれも醤油を使わずに楽しむスタイル。宮城県産ヒラメを肝酢で、宮城県産真サバをゴマ醤油で、宮城県産カツオを焦がし醤油で、と魚に合わせた味付けで提供してくれます。
おいしかったのが宮城県産寒サワラのおかき揚げ。サワラにおかきの衣を付けて揚げたもので、衣のザクザクした食感の対比で中の身のやわらかさが際立つんです。この食べ方、真似したい! ウマー。
「牡蠣とろろ飯」は、酒蒸しした牡蠣に出汁と山芋を合わせてすりおろし、ごはんにかけた一品。牡蠣の姿は見えないのに海の香りが感じられ、まるで海そのものを食べているかのような味わいです。初めて食べた!
私と同じカウンターにいた、遠方から来たというお客さんが「最初は出張でさぶらに来たんです。そしたらお料理がすごくおいしくて。今は仙台に来るたびにここに飲みに来ています」と話していました。訪れるたびに異なるコース内容で楽しませてくれるから通っちゃいますよね。
和食堂 さぶら
住所:宮城県仙台市青葉区中央3-10-22 第六菊水ビル 1階・2階
定休日:日曜日(他に月2回程度店休あり)※インスタグラム参照
HP:https://www.fujita-seisaku.co.jp/shop-sabura.html
アクセス:JR「仙台駅」から徒歩4分
購入できてラッキー!薄氷のように軽やかな食感の超レアスイーツ
さぶらの川村さんにおすすめのお土産を尋ねたところ、教えてくれたのが「霜ばしら」というお菓子。九重本舗玉澤が作る冬季限定の飴菓子で、SNSでも話題になったのだそう。川村さん曰く、朝からお店の前に購入希望のお客さんが並んでいるとのこと。翌日取材の合間にダメ元で行ってみたところ、運良く購入することができました。
口に入れた霜ばしらはエアリーで、儚く溶けていきます。サクサクとした食感もまるで本当に霜柱を食べているかのよう。半透明で光沢があるビジュアルも薄氷みたいにきれいで、思わず光にかざしてしまいました。朝の日差しを反射する霜柱を形にしたかのようで、これは「冬」を食べている感じがするお菓子…!
九重本舗玉澤 本店
住所:宮城県仙台市青葉区一番町2-3-33 第八藤榮サンモール一番町1階
定休日:不定休(12月31日、1月1日は休み)
HP:https://tamazawa.jp/index.php
アクセス:地下鉄東西線「青葉通一番町駅」から徒歩1分
技が光る「食」が楽しめる街
「ずんだんごシェイク」のようにアグレッシブなスイーツがあれば、寒い冬を表現したかのようなスイーツ「霜ばしら」があったり、はたまた、いわばどこにでもある食材をひと工夫凝らして楽しませてくれる居酒屋があったり…。長居すればするほど、新しい食を楽しませてくれる街だと感じました。1泊じゃものたりないので、1週間くらい過ごしたい!
(伊達政宗編はこちらから、観光編はこちらから)
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