Bowers&Wilkinsの「Zeppelin Pro Edition」をレビュー
少しお金をかけて最高の音を手に入れたい人の、正解スピーカーを見つけました
2024年11月21日 11時00分更新
いい音で音楽が聴きたい、それも手軽に実現したい
自宅で過ごしているときに音楽を聴く方は多いと思います。毎日聴いていると、「出来ればもっといい音で聴きたいなあ」って思い始めてきませんか。
そうなると思いつくのがスピーカーを導入することです。でもスピーカーって、どちらかというと購入を後回しにしがちなガジェットかもしれませんね。「音楽を出力する」という機能は、買わなくても果たせますから。普段使いしているノートPCからの出力でも、最近はそこそこ悪くない音が出ますし。
なので、せっかくスピーカーを導入するなら、「ちょっといい音」というよりも「思いっきりいい音」を実現させたいところ。
どうすればいいのか? 最高峰の音を目指そうとすると、やはりアンプとブックシェルフ型スピーカーや、タワー型スピーカーの組み合わせが思い浮かびます。
うーん。でも、色々な配線とか機材同士の組み合わせとかを考えるのは専門的すぎるし、プレーヤーとかアンプとか揃えて、配線にこだわって、というのは少しハードルが高いな……少し思い切ったお金をかけるのは覚悟するとして、手軽で、最高クラスの音って、都合よく実現しないものでしょうか?
高級で手軽でいい音!
それが「Zeppelin Pro Edition」である!
そこをかなえてくれるのが英Bowers & Wilkinsの「Zeppelin Pro Edition」なのです。Bowers & Wilkins(B&W)は1966年設立の伝統ある英国ブランドで、Zeppelinというスピーカーは2007年から続いているシリーズです。
初代ZeppelinはiPodのドックを備えた一体型スピーカーとして発売されており、以降も何度かモデルチェンジを繰り返しながら、“音がよく、高級だけど”手軽に使えるスピーカーとして支持され続けてきました。
Zeppelin Pro Editionはその最新版となるモデルで、完全ワイヤレス仕様。Bluetooth 5.0(aptX Adaptive、AAC、SBC)で任意のデバイスと接続して楽しめるほか、Spotify Connect、公式アプリから任意の、ハイレゾ対応のストリーミングサービスを利用することもできます。
ユニットの仕様といった細かなスペックは置いておいて、まずはその音を聴いてみましょう。
……いや、この音マジいいぞ。それが一聴した感想です。はじめに気付くのが、音楽の低いところの音が非常に濃いこと。低域ならではの重さ、エネルギーの強さを感じるような音が飛び出してきます。
低域が強く出る音響製品にありがちなのは、中域以上の音がなんとなく低い音にマスキングされて、モヤッと細部が薄れてしまうことですが、そういうことも起きていない。低いところのボリュームはあるのに、中域以上の音もしっかりと細部まで聞こえてくる。
ひと言でまとめるのは難しいですが、「周波数特性のチューニングを非常に緻密に繰り返して、このサイズ、この形状から出力される音として最も洗練された上品な音を目指した」というのが、出力音から伝わってくる感じなんですよね。
「え、聴いただけでそんなことわかる?」って感じですが、ぜひ店頭などで聴いてみてください。「ああ、この形だからこの音になるんだな。それに、相当時間をかけて磨き上げたような音だな」って、思わせられるはずです。