より組みやすさをアップさせた「Q-Design」
もちろん、TUF GAMING Z890-PRO WIFIの魅力はそれだけではない。より組み立てやすさを向上させた「Q-Design」と呼ばれる設計も大きな魅力となっている。
同社のマザーボードは、以前からよりパーツの組み込みや取り外しがしやすい設計を追求していたが、9月末に登場したAMD X870/X870Eのマザーボードや、今回のZ890マザーボードの世代ではより進化したメカニズムが取り入れられている。
その1つが、SSDヒートシンクの「M.2 Q-Release」だ。前述した大型のM.2ヒートシンクをワンタッチで外せるものであり、ネジやドライバーを使わず簡単にSSDの組み込みができるようになっている。
これは外す際はもちろん、固定しなおす際にも便利だ。従来のネジで固定するタイプの場合、ヒートシンクの裏に隠れてしまうネジ穴を探して適切な位置に調整しなければならなかったが、このM.2 Q-Releaseなら押してはめ込むだけで固定できる。
また、ヒートシンクだけでなくM.2 SSD自体を固定するのも簡単だ。以前から、同社のマザーボードはツールレスでSSDを固定できる「M.2 Q-Latch」という機構を採用していたが、これが新しくなり、より使いやすくなっている。
また、もう1つ興味深いのが「M.2 Q-Slide」だ。これは、スライドさせることで長さの異なるM.2 SSDを手軽に固定できるというものだ。
このように、特にM.2スロット周りにおいては、新たな設計が豊富に盛り込まれている。また、ビデオカードを装着するPCIe 5.0 x16スロットに関しては、「PCIe Slot Q-Release Slim」というデザインが採用されている。これは、ビデオカードを外す際にカードを傾けるだけで、簡単にロックが外せるというもの。
従来ならラッチを押し込んで外す必要があったが、ビデオカードやマザーボードのヒートシンクが大型化してきたことで、指を入れてラッチを押し込むのが困難になった。そこで、こうしたビデオカードの取り外しを容易にする設計が増えてきている。
なお、TUF GAMING Z890-PRO WIFIには他にもPCIe 4.0 x16スロット(x4動作)×1、PCIe 4.0 x4スロット×1、PCIe 4.0 x1スロット×2が搭載されており、拡張カードを追加することもできる。
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