ありのままの魅力を伝えるカメラマンの原点
フォトコーチ・小木曽絵美子さん/すべての女性に、自信と勇気を。
岐阜県恵那市で2人目不妊に悩みながら、よもぎ蒸しサロンを始めた小木曽絵美子さん。美しくなる女性たちを写真に納め、自信を持ってほしいという発想からカメラの道に進み、撮影×コーチングを行う「フォトコーチング」という撮影スタイルを確立。現在は「撮られることを文化に」というコンセプトで活動している。そんな小木曽さんのライフシフトの軌跡とは。
大きな苦難を乗り越えて、まずは3年やってみる
どんなに不安でも、生きてさえいれば無限の可能性があるから
どんな時でも、自分の中にある感覚を止めない
想いに突き動かされ、やると決めたら絶対に諦めないという小木曽さんの行動指針とは。
「大きく、二つを考えて行動しています。
一つ目は、会いたい人に会って、私のやりたいことを聞いてもらい、アドバイスをもらう。そして素直に行動してみること。母だから、40代だから、と諦めることなく、助言はすべて取り入れる。
二つ目は、思いついたことを温めすぎず、言葉にすること。自分の中にある感覚を止めてはいけないと気付いたんです。最近は、息子も私にいろいろと問いを投げかけてくれるようになって、今では大切なメンターの一人になりました」
信頼している人と話しているうちに“なぜやるのか(Why)”が明確になった。その内容をSNSで発信すると、共感してくれる人がさらに増え、心から尊敬し合える仲間にも恵まれたという。
「撮られることを文化に」それこそが私の人生
「モデルのような自信もないし、写真を撮られるのが苦手」という一般女性はとても多い。そこで小木曽さんは、写真を通じて「既に持っている自分の魅力に気づいてほしい」と“撮られることを文化に”というコンセプトを打ち立てた。
「目の前の人が理想の未来に向けて、必要な自信を持てるよう、私は言葉で魅力を伝え、最高の瞬間を切り取ることに全力を注いできました」
撮影を続けることで、女性たちにどのような変化があったのか。
「例えば、期日までに痩せたくても間に合わず、そのまま撮影することは多いです。でも、私はありのままの魅力を写真と言葉で伝えます。すると、今まで気がつかなかった魅力に気づき、『体型や自分は変わってないのに見えるものが変わった』と話してくれます」
その現象は、小木曽さん自身も実感している。不妊で悩んでいた時、いい母、いい嫁といった評価されるべき何者かにならないと、「幸福」や「やりがい」は得られないと考えていた。幼い息子にも、足りないと思う部分にばかり目を向ける日々だった。 しかし、現在の仕事を通じて、ありのままの自分は幸せな道を選んでいい、掴んでいいと自分を許せるようになった。仲間や家族にも優しくなった。
「今では、呼吸をするように自然に、貢献できることにやりがいを感じます。すべての人にもそう感じてほしいと思うようになりました」
自分の可能性に蓋をしている女性たちへ、必要な自信と希望を
小木曽さんは、その先の未来に向けて、新たな活動を始めている。
「新しいジャンルであるフォトコーチングという仕事をもっと世の中に広めたい。そのために、養成講座をスタートしました。私1人ではどうしても時間がかかってしまう。少しでもフォトコーチが増えてくれたら、“撮られることを文化に”という考えがより浸透し、明るい未来が開けるはずです」
自信を持つ手段の一つとして、美容院やネイルサロンのように、当たり前に写真撮影を行う、そんな文化を根付かせたいという。
「私は、自分の可能性に蓋をしてしまっている女性たちが、“いくつになっても自分には無限の可能性がある”と信じられる未来を作っていきたい」
小木曽さんの言葉には、いつもどこか亡き夫との深い繋がりがある。「生きてさえいれば、無限の可能性がある」という考えを女性たちへ伝えることは、今も心で繋がる夫婦の旅の続きなのかもしれない。
Profile:小木曽絵美子
こぎそ・えみこ/不妊治療や夫の死をきっかけに、自分の魅力を否定しつづけていたことに気付き、もともと趣味だったカメラの道に進むことを決意。その人特有の美しさを、カメラとコーチングを使った対話で引き出すのが得意で、延べ1850人の女性を撮影している。自分自身が80回以上撮影を受け、魅力を受け取って変化してきた経験から、撮られることは女性が変化をする近道であると確信。「撮られることを文化に」を掲げ、一般女性のための写真展を4年間で6回開催。 撮られることを通して、女性が力を社会に発揮できるように活動している。2024年春から同じように活動したい人を増やして行くためにフォトコーチ養成講座を開講。
Instagramアカウント:@emmy_photo308
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誰かの役に立ちたいという思いで独立、料理を武器に夫とともに発信