香りよりも味にニンニクを感じるのもポイント:
丸亀製麺「旨辛 肉盛りまぜ玉うどん」は“これぐらいのガッツリ感がちょうどいい”と思わせてくれるバランス
2024年10月08日 18時00分更新
「うま辛まぜ釜玉うどん」が
パワーアップして登場
ガッツリ系といえども、丸亀製麺らしさを感じます。
丸亀製麺は、秋の新作「旨辛 肉盛りまぜ玉うどん」を、10月8日から全国の丸亀製麺にて期間限定で販売開始。11月下旬までの販売を予定しています。価格は並790円、大950円、得1110円。
打ち立てのうどんに玉子と具材をからめて楽しむ「うま辛まぜ釜玉うどん」は、2023年に初めて全国販売され、人気を博しました。今年はさらに改良を重ね、旨辛 肉盛りまぜ玉うどんという新作になって登場です。
改良点はどこでしょうか? 具体的には、より肉感を楽しめるよう肉を2種にして、さらに肉量をおよそ2倍に。具材やダシにもニンニクを効かせ、スタミナのある味わいに仕上げたとのこと。
ピリ辛の肉そぼろにスタミナ豚肉をはじめとする6種の具材がからみ、打ち立てのうどんのおいしさを引き立たてる仕立てになったといいます。
下味の付いた2種の肉は
「ボリュームがある」と思わせてくれる
ポイントは、スタミナ豚肉とピリ辛の肉そぼろの2種の肉です。豚バラ肉は、焼くことで脂が香ばしくなっているほか、下味にもニンニクを使用。漬け込むことで味わいがぎゅっと染み込み、やわらかい食感になっています。
豚バラ肉の甘みと、ガツンとしたニンニクの味わいがあるので、釜抜きしたもっちり食感のうどんと相性がいいんですよね。このあたり、単純に「肉を乗せました!」というわけではない。食感と味わいのバランスが整っている。
また、肉そぼろも下味にニンニクを効かせているほか、ショウガや唐辛子もあわせて旨辛な味わいに。こちらもうどんとしっかりからみ、豚バラと合わせて最後まで肉感を楽しめるようになっているのです。
そのため、実際の量以上に「ボリュームがある」と思わせてくれるのがうれしいところ。
ニンニクの存在感は
香りよりも“味”に出ている
その他の具材にも目を向けましょう。彩りを添える紫タマネギ、刻みのりは食感のアクセントになりますし、生のおろしニンニクは力強さが増す要素になっています。ちなみにおろしニンニクは言えば抜いてもらえるとのこと。
ニンニクといえば、特製の醤油ベースのダシにも、おろしニンニクとタマネギの旨みが加わっています。そのため、肉の下味に使われていることもあって、見た目以上に「ニンニクの“味”」がします。
ニンニクの“味”というところが重要です。この手のメニューは、おろしニンニクが大量で匂いがすごい! みたいな印象があるかもしれません。しかし、丸亀製麺のこれは肉の下味やダシに使われているので、香りよりも味が強い。
よって、舌がニンニクを強く感じる割には、香りが強烈すぎないのですね。ダシは醤油の風味をしっかり際立たせた濃いめのテイストですが、これは玉子をからめてまろやかになることを計算に入れてのものだと思います。
ちなみに、小さなごはんがついているので、余ったタレをかけてシメに食べることもできます。このあたりはいかにもガッツリ系なオプションといえましょう。ダシがしっかりしているので、なかなか食べごたえのある味で楽しめます。
ボリュームはあるけど“ちょうどいい”
いわゆる「油そば」的な作りというか、ボリュームを感じさせるメニューではあります。しかし、肉のボリュームとニンニクのパンチで全体を構成しつつ、香りや味がくどくなりすぎないように配慮されているあたり、なかなかうまい作りになっています。
「もっとニンニクを利かせてほしい」という人もいるかもしれませんが、筆者としては全体のバランスを考えれば「ニンニクは効いているが、くどいというほどでもない」というこの味付けを支持したいところ。先述しましたが、香りより味にニンニクの存在感がありますね。
「ガッツリ系!」とうたって、ニンニク(や、背脂)をとにかく盛り付けるパターンが多い中で、“これぐらいのガッツリ感がちょうどいい”的なバランスに落ち着いている旨辛 肉盛りまぜ玉うどん。個人的にオススメです。
※価格は税込表記です。
モーダル小嶋
1986年生まれ。「アスキーグルメ」担当だが、それ以外も担当することがそれなりにある。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。よろしくお願いします。
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