CAST、ごみ焼却施設にて配管減肉モニタリングシステムの実証実験に成功
株式会社CAST
薄型超音波センサーを用いたごみ焼却施設での減肉モニタリングに成功し、配管減肉モニタリングシステムの有用性を実証
株式会社CAST(本社:熊本県熊本市、代表取締役社長 中妻啓、以下「CAST」)は、XOSS INNOVATION KUMAMOTO(スタートアップ実証実験サポート事業)に採択され、熊本市東部環境工場にて4か月超に及ぶ「配管減肉モニタリングシステム」の実証実験を実施し、成功したことをご報告いたします。また本実証実験で初めて、弊社製品がごみ焼却施設に導入可能であることを実証いたしました。
今後もCASTは、幅広い製造現場等で「いつでも・どこでも」モニタリングできるよう、耐熱性などに高い基準が求められる環境下で配管減肉モニタリングシステムの長期運用や、リアルタイムモニタリング等を実現するための実証実施や開発を進めます。
実証実験内容について
東部環境工場内(熊本県熊本市)の2か所に配管減肉モニタリングシステムを設置し、2024年2月28日から2024年7月3日の4か月超に及ぶ現場環境の実証データを取得するとともに、無線データ伝送の実証を実施しました。
実証概要および成果は以下の通りです。
1.機器の安定稼働が困難な環境において100日以上の長期稼働を実現
粉塵・高温多湿といった、機器の安定稼働が困難な環境の中で、安定した計測が継続することを実証しました。約4か月の計測期間において、センサー起因のトラブルなく断続的に100日以上の稼働を実現しました。
センサー取付箇所の様子
2.無線通信困難環境における通信環境構築を実現
製品搭載を予定するプロトコルに即した無線ネットワークを実証環境において構築し、安定動作条件を確立しました。IoT Gatewayを用いた取得データのクラウド連携、閲覧システムの動作を実証し、配管点検のリモート化を通信の困難な現場環境においても実現できることを実証することに成功しました。
コンクリート壁・鉄扉等の電波遮蔽物が多い屋内環境でも配管減肉モニタリングシステムの無線化を実証できたことで、金属構造物等の多い製造現場における導入につなげ、点検作業の省力化に貢献します。
実証構成イメージ
3.ごみ焼却施設においてCAST初の稼働実績を獲得
当社製品は製油所・化学プラント業界を主な想定顧客としているが、ごみ焼却施設において配管減肉モニタリングシステムの有用性を実証できたため、事業展開領域の拡大が見込まれます。
今後もCASTは、幅広い製造現場等で「いつでも・どこでも」モニタリングできるよう、耐熱性などに高い基準が求められる環境下での配管減肉モニタリングシステムの長期運用や、リアルタイムモニタリング等を実現するための実証実施や開発を進めます。
配管減肉モニタリングシステムについて
実証実験で仕様した配管減肉モニタリングシステムは、CAST独自の耐熱・フレキシブル・薄型の特徴を有する圧電センサーを用い、高温環境でも壊れず、工場配管やタンク等の厚み変化をモニタリングし、腐食などによる配管・タンクの減肉を検知するものです。検知したデータはネットワーク上に格納され、「いつでも・どこでも」確認できます。常時かつ遠隔でモニタリングでき、危険な工場内での検査の負担軽減及び事故防止や設備寿命伸長の実現を可能にします。
XOSS INNOVATION KUMAMOTO(スタートアップ実証実験サポート事業)概要
スタートアップ等の更なる成長や市外企業の熊本市への集積を図り、熊本発の新たなサービス・製品の創出を通じて、同市産業の進行に寄与することを目的として、独自のアイデアや優れたビジネスモデルを有する成長が期待されるスタートアップ等が、熊本市内をフィールドに実施する実証実験を支援する事業です。(引用:https://www.city.kumamoto.jp/hpKiji/pub/detail.aspx?c_id=5&id=50897&e_id=6)
株式会社CAST
設立:2019年9月
所在地:熊本県熊本市中央区渡鹿5-7-6
代表取締役:中妻 啓
事業内容:センサーおよび周辺機器・ソフトウェアの研究・開発・製造・販売
HP: https://cast-sensing.com
note:https://note.com/cast_sensing
採用や製品に関するお問い合わせ:https://www.cast-sensing.com/inquiry