ダイソンと聞いて、皆さんはどんな印象を持つだろうか? 掃除機、ドライヤー、空気清浄機? 実は共通点がある。モーターを使用して、空気を動かすのだ。
では次。掃除機やドライヤーを使っているシーンを想像してほしい。「なんかうるさそう」と感じるかもしれない。
そんなダイソンがヘッドホンを開発したらどうなるか? その回答が「Dyson OnTracヘッドホン」だ。発売は本日9月19日。ダイソンのヘッドホンとしては「Dyson Zone」に続く第2弾となる。
今度はオーディオ特化型です!
まずはDyson Zoneのおさらいから。これは空気清浄機能付きヘッドホン、モーターとフィルターを搭載した異色の製品だった。装着した見た目はサイボーグのようだ。これはこれで印象に残るが、街中での使用には少し勇気がいるかもしれない。
対するDyson Ontracはオーディオに特化したスタンダードなヘッドホンだ。しかし、そこはダイソン、普通のメーカーとは少し違ったアプローチを取り入れてきた。
都内で開催した製品発表会には、チーフエンジニアで創業者の長男でもあるジェイク・ダイソン氏が登壇。製品コンセプトを紹介した。
ノイズキャンセル強力です!
ポイントのひとつ目はズバリ騒音への深い知見だ。
ヘッドホンを選ぶ際、なぜDysonなのか。オーディオ機器が作れるのか。そう思う読者もいるかもしれない。答えの一つは高いノイズキャンセル性能である。上にも書いたダイソンが手掛ける製品群を思い出してほしい。ノイズを発生する機器ばかりである。言い換えるなら、ダイソンの製品開発はノイズとの戦いだったに違いない。
そして、ジェイク・ダイソン氏が強調したのも、まさにこの騒音低減技術だった。
実は、ダイソンの開発リソースのうち20%は騒音低減に割かれている。どのように音を扱うか、騒音を低減するかのノウハウを持っていたことから生まれたのが、2023年のDyson Zoneだ。
新製品のDyson Ontracは、空気清浄機能も、その実現に必要なモーターやフィルターも装備していない純然たるオーディオ製品だ。つまり、ハウジング付近で発生するノイズもない。このモーターの動作音を消せるほど強力なノイズキャンセル機能を、環境音の低減のために全振りしたらどうなるか? ここがDyson Ontracの特徴になるはずだ。この製品は“業界最高クラスのノイズキャンセリング”をアピールしている。