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iPhone 16徹底特集 最新チップA18搭載でAI対応! Apple Watch/AirPodsも 第46回

【先行レビュー】Apple Watch「Series 10」史上最薄のケースを実現できた理由

2024年09月17日 21時00分更新

文● 山本 敦 編集●飯島 恵里子/ASCII

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Apple Watchの内蔵スピーカーを音楽再生にも使えるようになりました

スピーカーで音楽再生。睡眠時無呼吸症候群の解析・通知も新設

 ほかにもSeries 10の注目機能が2つあります。

 ひとつは内蔵スピーカーで音楽再生ができるようになりました。Apple Watchは初代のモデルからハンズフリー通話の音声を再生したり、チャイム音などを鳴らすためのスピーカーを内蔵しています。音楽再生はAirPodsなど、ワイヤレスイヤホンをペアリングする必要がありました。

 Series 10からミュージックアプリで再生する音楽もウォッチの内蔵スピーカーで聴くことができます。モノラル音声ではあるものの、筆者の想像を超えて十分に力強いサウンドでした。なおハンズフリー通話時には話者(=ウォッチを身に着けているユーザー)の声をバックグラウンドのノイズから分離して、クリアな声を相手に届ける清音化機能が加わりました。

 もうひとつの注目機能が「睡眠時無呼吸症候群」の傾向をApple Watchで図り、iOS 18のヘルスケアアプリと連携して傾向をセルフチェックできる機能です。ウォッチの方はApple S9 SiPを搭載するApple Watch Series 9、Apple Watch Ultra 2以降のモデルから使えます。17日に公開されたwatchOS 11をインストールすると、「睡眠時無呼吸の通知」と「呼吸の乱れ」というデータ項目がヘルスケアアプリに追加されます。この機能は18歳以上のApple Watchユーザーを対象としています。

睡眠時無呼吸症候群である可能性を知らせる通知が届きます。対応する機種はSeries 9とUltra 2、Series 10の3モデルです

 最初は、計測開始から30日間のデータに基づいて解析が実施されます。10日間ぶんの有効な計測データがサンプルとしてあれば、うち50%に呼吸の乱れが計測された場合に中程度以上の睡眠時無呼吸症候群である可能性を知らせる通知が届きます。ヘルスケアアプリに蓄積されたデータをPDFに出力して、睡眠時無呼吸症候群を取り扱う専門医との問診の参考資料にすることができます。

 Apple Watchの10周年を祝う「Series 10」は、これまでApple Watchを使い続けてきたユーザーと、これからユーザーになることを初めて検討している方にも満足できる買い物になると思います。

 

筆者紹介――山本 敦
 オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。

 

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