8月23日から期間・数量限定で開催:
115円のマグロのお寿司が、ここまでおいしくなるとは……くら寿司「ふり塩熟成まぐろ」フェアの満足感がすごい
2024年08月21日 18時00分更新
企業努力で旨みを極めたマグロを
楽しめるフェアを開催
“ふり塩”で、マグロってここまでおいしくなるんですね……。
回転寿司チェーンのくら寿司は、「ふり塩熟成中とろ(一貫)」を特別価格の115円で楽しめる「ふり塩熟成まぐろ」フェアを、8月23日から期間・数量限定で開催します。
本フェアでは、ふり塩加工を施すことでさらにおいしくなったという、くら寿司がもっともこだわるネタのマグロを使ったお寿司が多数登場。
「ふり塩」とはなんぞや? くら寿司が2023年8月から導入した、余計な水分をとばして旨みを凝縮する加工工程のこと。極力水を使わない手順や塩分量の調整、そしてマグロの表面に均等に塩を打つなど、特別な技術が必要だといいます。
くら寿司はふり塩を「『その価格で最高の味を実現する』という考えの下、長年の研究と加工技術の積み重ねによる集大成です」とうたっています。
とろの旨味が凝集された
中トロはぜひ味わっておきたい
▲ふり塩熟成中とろ(一貫) 115円
フェアの目玉であるふり塩熟成中とろ(一貫)は、マグロの中トロ部分から特に脂乗りのよいものを厳選しているため、上質な脂の旨みとマグロ本来の旨みがバランスよく味わえるのだとか。
食べてみると、確かにマグロの旨味が濃縮されている感じがします。中トロらしい脂も感じられるし、マグロらしいもちっとした歯切れのよさもある。115円でこれなら100点でしょう、という感じ。
ふり塩の過程で、塩の味がネタに付いているのでは……という疑問があるかもしれません。確かに、ほのかに塩気があるようには思いました。ただ、醤油を付けて食べると気にはなりませんし、旨味が増している分、許容範囲でしょう。
▲ふり塩熟成大とろ(一貫) 345円
それならば、「ふり塩熟成大とろ(一貫)」はどうでしょう。マグロからわずか5%ほどしか取れない最高級部位を使用。食べた瞬間にとろけるような極上の味わいを堪能できるとうたっています。
確かに、脂が口の中に広がって魅力的でした。しかし、中トロほどの感心がなかった。というのは、ふり塩による“効果”が感じにくかったのです。
おそらく、水分や旨味よりも、大トロの場合は「脂」を舌の上で強く感じるからでしょう。なので、中トロよりも脂がある分、ふり塩による恩恵がわかりにくいのかと。もちろん、悪いということではないんですけどね。
赤身にもふり塩の効果が出ている
この価格ならかなり満足感あり
▲ふり塩熟成まぐろ 115円
「ふり塩熟成まぐろ」は、定番の赤身にふり塩をした商品。全国に3ヵ所ある自社セントラルキッチンで専門のスタッフが加工(一部店舗をのぞく)。部位により最適な熟成時間と調理方法を選択し、赤身のほどよい酸味と旨み、ねっとりとした食感が楽しめるとしています。
年間7000万皿を販売する人気ナンバーワン商品。2024年7月には、「ジャパン・フード・セレクション」の「スペシャリテ部門(2024年7月)」にて、最高位のグランプリを回転寿司業界として初めて受賞したとのこと。
このネタは、ふり塩の効果がしっかり感じられます。なんというか、普通の赤身より水っぽくない。といっても、カサついているわけでもないのですよ。噛んだ瞬間に「ねっとり」という感じがします。
マグロらしい旨味もありますし、この価格なら、かなり満足感のある一皿ではないでしょうか。評価が高いのもうなずけるというものです。
▲熟成漬けまぐろ 115円
ふり塩熟成まぐろを、醤油ベースのタレに漬けて仕上げた「熟成漬けまぐろ」もあります。こちらは、よりもっちりとした食感で、噛むほどに旨みが口の中に広がるように思いました。
この一皿も、ふり塩にしてよかった……と感じさせてくれるはず。水分が抜けてねっとりした食感になる分、タレに漬けても水っぽさがないので、より味わいが濃縮したという印象を受けます。
▲まぐろポキ 165円
変わり種としては「まぐろポキ」があります。ハワイの伝統的な料理がお寿司になって登場。マグロ、アボカド、オニオンスライスに、赤ユッケダレとチョレギソースを合わせたくら寿司特製のピリ辛なポキダレを使っています。
いろいろと乗っている分、「ふり塩による、ネタの旨味の増加」といった要素は伝わりにくいかもしれません。普通に、いつものマグロとは一味違うバリエーションとして考えるべきかと。
マグロとアボカドの相性が悪いはずもないですし、ちょっとピリ辛なタレとの組み合わせもナイス。幅広い層に好まれそうなアレンジ寿司です。165円という価格もよいですね。
ふり塩とは関係ないですが
うなぎもオススメだそうです
ちなみに、くら寿司の担当者に「フェアとは関係なく、夏のオススメはありますか?」と聞いたところ、うなぎのお寿司を紹介されました。
▲特大切りうなぎ(一貫) 230円
「特大切りうなぎ(一貫)」は、独自の製法でじっくり焼き上げたあと、蒸しの工程からの「タレつけ」「炭火焼き」を繰り返すことで、外は香ばしく中はふっくらとしたやわらかな身に仕上げたとのこと。
定番の商品ではありますが、うなぎらしいふっくら食感と甘辛い醤油ベースのタレの相性、そして大きめのサイズに満足感がありますね。
▲炙りたてうなぎ(一貫) 130円
「炙りたてうなぎ(一貫)」は、焼き方そのものは特大切りうなぎ(一貫)と同じ。うなぎをもっと手軽に味わってもらうべく、小さめではありますが、注文を受けてから炙る一手間を加えて溶け出す脂の旨みと香ばしさを楽しめるとうたいます。
こちらのほうが、リーズナブル感があって個人的には好みでした。サイズこそ小さいですが、うなぎの食感と香ばしさが気軽に楽しめるのは魅力ですね。ただ、なくなり次第終了とのことで、そこは注意してください。
夏限定のひんやりスイーツ
「ピーチメルバ」が登場
お寿司を紹介してきましたが、デザートも忘れてはいけません。
“専門店以上のスイーツ”を目指し、素材や製法、ビジュアルにもこだわったスイーツブランド「KURA ROYAL」から「ピーチメルバ」が新登場します。価格は530円(店舗により異なる)。予定数量に達し次第、販売終了となります。
▲ピーチメルバ 530円
「ピーチ・メルバ(Peach Melba)」は、ロンドンのサヴォイ・ホテルの料理長だったオーギュスト・エスコフィエによって考案されたデザートとされています。オーストラリアの歌手、ネリー・メルバのために作ったことからその名が付いたそう。
くら寿司のピーチメルバは、バニラアイス、ラズベリーソース、フィアンティーヌ、レモンゼリーを重ねたベースに、白桃カットやマンゴーチャンク、ストロベリーダイスが入っています。
カップに閉じ込めた状態で提供するため、カップを開けるとゴロゴロとフルーツがこぼれだすようになっています。逆に言うと、こぼさないように円形を保ったまま開封するにはテクニックが必要かも。
ラズベリーソースの酸味やバニラアイスの甘み、ヨーグルトクリームの甘ずっぱさが、桃とマンゴーのジューシーな甘さを際立たせます。また、中にフィアンティーヌも入っているので、ザクザクとした食感がアクセントになっているのもポイント。
ひんやりとした食感と、甘味と酸味のコントラストがいかにも夏向きという印象。前述してきたマグロやうなぎのような、脂がのった魚のお寿司を楽しんだあとにもぴったりなデザートといえるでしょう。
この価格でマグロのクオリティーを
上げている点に注目
回転寿司に何を求めるかは人それぞれ。筆者は「ハンバーグあるじゃん!」などと言って、魚ではないものをワシワシと食べるタイプです。もう30代も後半なのに。
回転寿司チェーンでも、豊富なサイドメニューやカフェのようなデザートの提供が当たり前になった昨今。そこで他チェーンと差をつけにくいとなれば、やはり原点回帰といいますか、「高いクオリティーの寿司」が求められます。
そうはいっても「おいしいけど、回転寿司にしてはかなり高いです」となっては、客足も遠のいてしまうはず。くら寿司のふり塩熟成まぐろフェアは、回転寿司としての価格の中で、味を追求する企業努力を感じられる内容でした。
これよりもっとおいしいマグロがあるよ……という意見もありましょうが、全国で展開する回転寿司チェーンが、この価格でマグロの寿司のクオリティーを上げている点に注目してほしいところです。
「絶品が揃っている!」「他を凌駕する圧倒的な味!」というよりかは、115円のマグロのお寿司がここまでおいしいとは……という満足感を得るためのフェアといえるでしょう。
(※文中の価格はすべて税込)
(※一部店舗では価格が異なる)
モーダル小嶋
1986年生まれ。「アスキーグルメ」担当だが、それ以外も担当することがそれなりにある。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。よろしくお願いします。
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