エアコンの風が臭いと感じたり、冷房の効きが悪くなったと感じたら、エアコンのクリーニングを依頼すべきタイミングかもしれない。
エアコンクリーニングのメリットは多い。エアコンの運転効率が上がり、省エネ効果が期待できる。定期的なクリーニングによってエアコンの寿命を延ばし、故障のリスクを減らす効果もある。
健康面でも大きなメリットがある。カビやホコリを除去することでアレルギー症状などのリスクを軽減できる。エアコン内部にたまった汚れが原因の、不快な臭いも取り除くこともできる。
自分でやるのはNG 水漏れリスクも
YouTubeなどインターネットには「プロのエアコン掃除のやり方」などの解説動画が上がっている。動画を見ながらエアコンクリーニングを自分ですることも技術的には可能かもしれないが、オススメはできない。
エアコンの内部構造は複雑で、適切な分解・組み立てには専門知識が必要だ。不適切な取り扱いにより感電や怪我をするリスクがある。自己流のメンテナンスによってメーカー保証が無効になることもある。不適切な清掃や組み立ては、水漏れなどの原因となる可能性もある。
自分でやるべきなのは、フィルターの清掃や外装の拭き掃除などの日常的なメンテナンスだ。これらの基本的なお手入れを定期的にすることで、エアコンの効率を保ち、プロによるクリーニングの頻度を減らすことはできるだろう。
料金はメーカー公式で2〜3万円、一般事業者で1万円程度
エアコンクリーニングサービスには、メーカー公式のものと一般事業者によるものがあり、それぞれに特徴がある。
メーカー公式サービスは、徹底的な分解洗浄をすることが多い。メーカー独自の技術や専用機器を使用して、精密に洗浄する。クリーニング後には専用の機器で動作確認をして、正常に運転するかを確認する。また、メーカーによっては保証が適用される場合もある。
一方、一般事業者によるサービスは、エアコンの主要部分を中心に基本的な洗浄をすることが多い。顧客のニーズに応じてサービス内容をカスタマイズできる柔軟性があり、地域や予算に応じて様々な事業者から選択できる点が特徴だ。
料金面では、メーカー公式サービスは一般的に高価だ。パナソニックの場合、標準タイプで2万4200円、フィルターお掃除ロボットタイプで2万9700円。それに対して、一般事業者のサービスは、壁掛けタイプが1台あたり8000〜1万円程度が一般的だ。ただし、事業者や地域によって料金に幅があり、複数台同時クリーニングや閑散期の依頼で割引が適用される場合もある。
サービスを選択するときは、予算に加え、エアコンの種類や年数、メーカー保証、求めるサービスの範囲などを考慮することが大切だ。高価な最新モデルや古い機種の場合、またはメーカー保証の維持が必要であれば、メーカー公式サービスが適している。一方、基本的な洗浄だけで十分なときや、サービス内容を調整したいときは一般事業者のサービスが適している可能性がある。
クリーニングから2年以上経過している場合も依頼を考えて
エアコンの性能を最大限に保ち、長寿命化を図るためには、定期的に専門業者によるクリーニングを受けることをオススメする。エアコンを使っていてのどの痛みを感じたり、フィルター掃除だけでは取りきれない汚れが目立つ場合も、クリーニングを検討する良い機会だ。前回のクリーニングから2年以上経過している場合も、定期的なメンテナンスの観点から依頼を考えるべきだろう。