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スマホ設定で快適なハイエンドゲーミングルーター「ROG Rapture GT-BE98」

そろそろ替えどき?いまさら聞けない“Wi-Fi 7”の利点とASUSのWi-Fi 7ルーターを解説

2024年08月08日 10時00分更新

文● ジサトラユージ/ASCII 編集● ASCII

提供: ASUS JAPAN株式会社

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 1997年に初めてIEEE 802.11の無線LAN規格が標準化されてから、20年以上の年月が流れている。“Wi-Fi”という名称は1999年に誕生し、現在まで継承している。

 2019年に策定されたIEEE 802.11ax以降は、「Wi-Fi 6」というナンバリングが行われるようになったことで、規格の新旧はよりわかりやすくなった。現在、その最新世代に当たるのが「Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)」だ。

 Wi-Fi 7は、日本では2023年12月22日から利用が認められている。それに合わせて、国内でもいくつかのWi-Fi 7対応の無線LANルーターが登場しているが、現状その数は多くはない。Wi-Fi 7でつながるスマホやデバイスもあまりないのが現状だ。

 しかし、今後Wi-Fi 7の普及を考えると、従来規格との性能差や機能的な利点は知っておいて損はない。本稿では、Wi-Fi 7の利点をおさらいするとともに、ASUSのWi-Fi 7対応ルーターについて紹介したい。

理論値の最大速度はWi-Fi 6/6Eの約4.8倍!

 Wi-Fi 6まで、接続可能な周波数は2.4GHz帯と5GHz帯のみだったが、2022年以降に利用可能になったWi-Fi 6Eでは、新たに6GHz帯が登場した。

 Wi-Fi 7ももちろん、Wi-Fi 6Eの仕様を引き継ぎ2.4GHz/5GHz/6GHzの3つの周波数帯を使用できる。Wi-Fi 7では、6GHz帯において帯域幅が最大320MHzと倍増しており、より大きなデータを同時に通信できる。

ASUSのWi-Fi 7紹介ページより。6GHz帯で最大帯域幅が倍増した

 また、空間ストリーム数が前世代の最大8×8から16×16に倍増したことにより、複数のアンテナを用いて通信を行うMU-MIMO(Multi-User Multiple-Input Multiple-Output)の効果が向上している。

 こうした進化もあり、最大データ転送レートも46Gbpsと大きく向上した。あくまで理論値ではあるものの、Wi-Fi 6/6Eの9.6 Gbpsからは約4.8倍になっており、高速な通信を実現する。

 また、Wi-Fi 7では変調方式も1024QAMから4096QAMに変更されている。これは伝送する情報が10bitから12bitに増加したことを表しており、信号をより高密度に圧縮することでデータ転送速度がWi-Fi 6/6Eに比べて最大20%向上できる。

 そして、Wi-Fi 7において特に注目されているのが、新しくサポートしたMLO(Multi-Link Operation)だ。WiFi 6/6Eまでは、周波数帯が複数あっても、デバイスは1つの帯域にしか接続できなかった。

 しかしMLOを利用することで、1つのデバイスを複数の帯域に接続できるようになった。これによって、通信速度が向上するほか、遅延を低減する効果もあるとされる。

従来なら通信は各帯域ごとの接続のみだったが、MLOによって複数の帯域を集約して接続できるようになった

 Wi-Fi 6では、スマホ、PC、ゲーム機など無線LANルーターに接続するデバイスが増加したことを受け、特に多デバイス利用時の快適性を重視した機能が多かった。今回のWi-Fi 7はそれにさらなる速度や安定性を高める改良が加わったような印象だ。

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