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日本初公開のランサムウェア対応演習も、WithSecureと山形市のハイテックシステムが共催

サウナ付き(!)サイバーセキュリティセミナー、山形県の“サウナの町”西川町で開催

2024年06月26日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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リアルなシミュレーションシナリオで学ぶ、ランサムウェア攻撃対策

 同イベントでは、WithSecureが開発したサイバーセキュリティ演習「ランサムウェア攻撃対策シミュレーション」も実施された。WithSecureによると、日本での同演習の実施はこれが初めてだという。

 この演習は、参加者が架空の企業のCISO(最高情報セキュリティ責任者)となり、ランサムウェアインシデントで発生するさまざまな異常事態に対して、どうアクションを起こすべきかを迅速に判断していくというものだ。適切な判断だったかどうかは自社の「株価」(=スコア)に反映され、判断を誤れば株価の下落につながる仕組み。

 この演習のシナリオでは、ランサムウェア被害を未然に防ぐことはできず、対応を進める中でも次々とシステム侵害が発生する。被害拡大を防ぐために、大規模な業務停止につながる判断を迫られる場面もある。こうした困難な状況下でどう判断していくべきか、少しでも被害を抑えられる最善の選択とは何か、具体的な問いを通じて考えさせるコンテンツだった。

「ランサムウェア攻撃対策シミュレーション」。参加者はCISOとして、難しい状況下でも適切な判断を下していかなければならない

 イベントではそのほか、山形大学 教授の田島靖久氏によるサイバー脅威の動向についての講演、山形銀行 安野大地氏による地域企業のデジタル化/DX支援の取り組み紹介などが行われた。

山形大学 情報ネットワークセンター 教授の田島靖久氏は、さまざまな側面からサイバー脅威の動向や、セキュリティ対策の正しいアプローチを解説

山形銀行 経営企画部 ハイブリッド戦略室 主任の安野大地氏。県内企業もデジタル化/DXの必要性を感じているものの、人材/体制/コスト面の懸念が強いという。山形銀行では自行のDX推進と同時に、「ICTコンサルティング」を通じて地域企業をサポートしている

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 セミナー終了後はサウナ体験タイムとなり、希望者は館内やアウトドアでのサウナ入浴を楽しんだ。サウナ室内では参加者間のリラックスした交流も生まれたようだ。本記事のおまけとして、サウナファンの皆さま向けにフォトレポートをお届けする。

地元の月山朝日観光協会が所有、運営する移動式トレーラーサウナ「サウナ月山 PRIVATE」。フィンランドNarvi社の薪ストーブを採用し、月山の水でセルフロウリュができる本格派。少人数での貸し切り利用ができておすすめ

地元産の西山杉を使用した水沢温泉館のロビー。男女浴室は日替わりで、広い外気浴スペースがあるのは「月山」のみなので訪問日には注意したい

西川町や観光協会では“サウナ月山”ブランドを通じて、地元のサウナ施設やサウナ飯(サ飯)をアピールしている。サウナハットやバスタオル、Tシャツなどのグッズも多数

 なおWithSecureでは、今後さまざまな地域で「Cyber Security サウナ Japan Roadshow」の開催を目指すという。またハイテックシステムでは、来年も西川町での同イベント開催を検討しているようだ。

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