アニメ専門オーケストラ「池袋アニメーションフィルハーモニー」は6月19日、公式Xアカウントで、7月に開催予定の第1回演奏会のゲスト高橋洋子氏が出演を辞退したことを明らかにした。同日、高橋氏側も公式Xアカウントで出演辞退に至ったことを発表している。
生成AIをめぐる意見の相違が原因?
演奏会の実行委員会によると、第1回演奏会のチラシやウェブサイトで使用している画像について、「アニメ専門のオーケストラが生成AIで作成した画像を使うことは好ましくないのでは?」といった意見が多数寄せられていたとのこと。そうしたなかで高橋氏側から、アニメ業界に関わる立場として、現在の状況での出演は好ましくないと出演辞退の連絡があったとしている。
池袋アニメーションフィルハーモニーより、皆様へご報告させていただきます。 pic.twitter.com/4GKC6iGIcy
— 池袋アニメフィル (@ikeaniphil) June 19, 2024
一方、高橋氏側もXで同演奏会について、運営側の姿勢と高橋氏の想いが異なり、アーティストとして向き合うことのできない出来事があったと明かし、熟考の上、出演辞退に至ったとしている。
〈お知らせ〉#高橋洋子pic.twitter.com/8X1HXg1kkA
— 高橋洋子official (@yoko_t_official) June 19, 2024
高橋氏は出演辞退に至った具体的な理由は挙げていないが、実行委員会側の発表を事実上肯定した形だ。
実行委員会では本件について、昨今の生成AIを取り巻く問題について自覚が足りなかったこと、作品に対する配慮、アニメやそれに関わるクリエイティブを愛する人々の気持ちをくみ取ることができていなかったと謝罪。原因となった画像はイラストレーターに依頼した作品に差し替えた上で、引き続き演奏会開催に向けて準備を進めていくとしている。
あわせて、購入済みチケットのキャンセル、返金を希望する場合は実行委員会まで連絡するよう案内している。
高橋洋子氏は1991年デビューの女性シンガー。アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の主題歌「残酷な天使のテーゼ」「魂のルフラン」など、多くのヒット曲をもつアニソン歌手の大御所としても知られている。