GIGABYTEは、COMPUTEX TAIPEI 2024開幕前日の6月3日に、台北市内において新製品発表会を開催し、ローカル環境でもAIモデルの学習を加速する高性能デスクトップ「AI TOP」を発表した。
AI TOPは、自分の机でAI学習ができるようにする(Train Your Own AI On Your Desk)をコンセプトに、AI学習に関する十分な知識を持っていない個人ユーザーや中小企業でも専用ハードウェアを要憂することなく、自身の用途にカスタマイズしたAIモデルの構築を支援するものという位置づけの製品だ。
Bloogberg Intelligenceによれば、2022年には400億ドル規模だった生成AI市場は2032年には1兆3000億ドル規模に成長すると予測され、今後、プライベートクラウドを利用したカスタム利用やエッジ環境でのカスタマイズへと広がっていくとみられている。
しかし、数兆のパラメーターを利用するLLM(大規模言語モデル)は複雑で、個人や中小企業がカスタムAIをスタートするにはシステムや設備にかかるコストも膨大で、データセンターのハードウェアリソースを利用するのでは運用コストがかかりすぎるといった問題があり、AI市場の裾野を広げる上での障壁となっている。
そこで、GIGABYTEは以下の特徴を持つデスクトップシステム「AI TOP」シリーズを展開することで、個人や中小企業のAI市場参入を後押ししていくと言う。
- 最大2360億パラメーターのLLM(大規模言語モデル)のローカル学習をサポート
- 直感的なセットアップ
- アップグレードも可能なシステム柔軟性
- 十分なプライバシーとセキュリティ
- 家庭用電源対応
GIGABYTEは、AI TOPシリーズの開発にあたり、コマンドを知らなくても直感的にAI学習の設定を進められるソフトウェア「AI TOPユーティリティ」を用意、メニューから言語モデルやデータセットなどの設定できるほか、処理速度を優先するか精度を優先するかをクリック操作で選ぶことで最適なAI学習設定ができるようにしている。
また、同ユーティリティではAI学習を実行する時間帯を勤務時間外などのオフピーク時に割り当てるようにもできるスケジュール機能や、AI学習の進捗状況やCPU、GPU、メモリー、VRAMなどハードウェアリソースの使用率などを一つの画面で確認できるダッシュボード機能も備える。
さらに、AI TOPシリーズでは、AI TOPチューターと呼ぶアシスタント機能も搭載し、AI学習の知識が乏しいユーザーにハードウェア環境や設定などのアドバイスをしてくれる。
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