歴史と伝統のホテル「ペニンシュラ」の物語! 第5回

ホテルなのに1,000点以上のアートが楽しめる! ザ・ペニンシュラ東京のアート体験がすごい

文●ザ・ペニンシュラ東京

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ザ・ペニンシュラ東京 ロビー

 皆さん、こんにちは!日比谷のホテル「ザ・ペニンシュラ東京」です!

 さて、前回まで3回にわたり、皆さまにお勧めしたいペニンシュラならではのこだわりメニューを紹介させていただきました。

 今回は、ガラッと変えて、ホテルの楽しみ方を超えた、ペニンシュラならではの特別なアートな体験について皆さんにご紹介したいと思います。今回もお付き合いのほど、よろしくお願いします!

 さて、連載初回で、ペニンシュラは「ホテルが建つ土地の文化を取り入れる」という経営哲学を反映したホテルづくりを行っているというお話をさせていただきました。

【歴史的貴重写真満載】 創業150年以上のペニンシュラが世界でたった12軒しかない理由
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 それは、ペニンシュラが提案するその土地の魅力を、その土地以外からいらっしゃるお客様はもちろん、その土地で生まれ育ったお客様にも感じていただきたいという強い想いからです。そのため、外観をはじめ、客室からパブリックスペースまで、デザイン、インテリア、装飾品などをその土地を象徴するものを取り入れていて、世界12軒のホテルで雰囲気がまったく違うという特徴があります。

 この形態はホテルではとても珍しいんですよ♪

 では! ザ・ペニンシュラ東京ではどんな特徴があるのか…

 ザ・ペニンシュラ東京は、名前の通り、日本(東京)にあるので、「ペニンシュラスタンダードと日本文化の融合」をコンセプトに、日本の文化や伝統を取り入れた“本物の和”を生かした造りやデザイン、アート展示を行っており、ホテルでありながら、なんと館内に1,000点以上のアート・デザイン作品を配しているんです! その9割が日本人のアーティストによるものです。

 どんなものがあるか、少しご紹介をさせていただきますね♪

日本の燈籠をモチーフにしたホテル外観

ザ・ペニンシュラ東京 外観

 建築家の佐藤 和清(さとう かずきよ)さんの設計による外観は日本の灯籠をイメージしたもの! 照明は香港の照明デザイナーのティノ・クワンさんが手掛け、庇や格子、行灯を配するなどした燈籠をイメージしたあたたかい光が銀座への入り口を照らしています。

 機会があれば、ホテルから少し離れた晴海通りからもホテル外観をご覧ください!

ザ・ペニンシュラ東京 外観

竹の裏面を使用したロビーの竹のオブジェ
「臥龍の門-トッキ―ここにいる―」

竹のオブジェ「臥龍の門-トッキ―ここにいる―」

 こちらは現代いけばな作家の濱 恵泉(はま けいせん)さんの作品で、丸い部分が地球を含めた宇宙全体を表現、その上部が龍を表しています。横たわる龍は、宇宙の平和と幸運の守護としてロビーをダイナミックに演出しています。竹からは自然の美しさと力強さを感じられますよね♪

 この竹のオブジェ、竹のもつ生命力と自然の法則に従って、竹本来の元の形に戻ろうとする力が働いているのです。ですので、定期的に濱さんがメンテナンスを行ってくださっています!

 ちなみに! ロビー全体に配されている格子は京都町屋の千本格子をモチーフとしているんですよ!

夜空に舞う蛍の光をイメージしたシャンデリア

シャンデリア

 ホテル1階のロビーで目を引くシャンデリアは、1,313個のクリスタルLEDを使用し、夜空に舞う蛍の光をイメージしたもの。この美しい半円はそれだけの数をもって形作られています! ロビーのシンメトリーな空間の中央に配された特徴的なシャンデリアを見にぜひお越しください♪

ザ・ペニンシュラ東京 ロビー

日本の伝統建築、美しい色合いの土壁

ザ・ペニンシュラ東京 フロント

 ホテル1階ロビーの奥にあるフロントデスクの後ろと、仲通り側のエントランスを入って左側にある螺旋階段の壁は、左官職人の挟土 秀平(はさど しゅうへい)さんによる土壁。

 フロントバックの作品は、「版築(はんちく)」と呼ばれる伝統的な技法で造られています。まず大きな木枠を作って、その中に異なる20種類の様々な土を混ぜ合わせ70層のグラデーションに仕上げられています。優しい色合いで心が落ち着きます!

 また螺旋階段の作品は、挟土さんが探してくださった自然の紺色の土を使用し、そこに金箔で昇龍を表現した大胆かつシックなもの! ちなみに螺旋階段のすりガラスには、成長が早い植物である麻の葉模様を施しています。麻の葉のように、ペニンシュラもぐんぐん成長していけるように…と願いを込めています♪

螺旋階段

個性溢れるデザイン作品

デザイン作品

 フロントデスク奥の客室エレベーター前では、光の反射や透過によって表情が変化する板ガラスを一枚一枚重ねたガラス作家さんの作品をはじめ、なめらかに磨き上げられた大胆なフォルムが美しい漆や、原型の上に麻布をはり生漆で塗り固めていく乾漆(かんしつ)技法で造られた乾漆の作品、そして土がもつ素朴でありながらも力強い部分を“口(くち)”という内側と外側の接面である断面で表現した赤彩鉢の4つのデザイン作品をご覧いただけます!

 ここまでご紹介してきたアート・デザイン作品は、どなたでもご覧いただけるパブリックスペースにあるので、ぜひお立ち寄りいただき、ご覧いただけると嬉しいです!

 ペニンシュラがアートと親和性があり、アート・デザイン作品を愛でることのできるホテル以上の楽しみ方をできるホテルであることを知っていただけたと思います。

 私たちが大切にしているアート。ご覧いただくだけでなく、ご提供・販売するプロダクトやご体験いただくプログラムにも反映させているんです。別の回で詳しくご紹介できればと思っていますので、またお付き合いくださいね。

 今回もお読みいただき、ありがとうございました!!!