上限枠の3台を効率よく使うことが大切
最初にfinalのブースに向かって「D8000とD8000 Proを借りたい」と申し出た。自分自身のタグ(会員ID)と機材のタグをスマホを持った係員にスキャンしてもらうことで、持ち出しができる。いま借りているのは2個だ。
音源も必要なので、D8000シリーズにふさわしいDAPを借りようと考えた。使い慣れたAstell & Kernの機材を借りるため、アユートのブースに向かった。ブースの担当者に高性能のDAPを借りたいがおすすめは何かと相談したところ、高性能を重視するならフラッグシップの「SP3000」、真空管搭載の「SP3000T」もいいという推薦を受けた。これに従いつつ、ヘッドホンの違いを確認するモニター的に使いたいので、SP3000を借りることにした。これで貸出を受けられる上限の3個を借りたことになる。
REB fesはほかのイベントとは異なり、メーカーブースには座席がなく、聴くための席は少し離れた場所に固めて用意されている。このイベントでは250席ほどが用意されたという。
3つの機材を載せたトレーを持ちながら座席を確保。席に着いて、D8000とD8000 ProのそれぞれをSP3000につなぎながら比較試聴した。聴いて見て、D8000 Proの方が好みに合うと分かったので、今度はD8000 Pro対応の交換ケーブルを探して、出音のグレードアップを図ろうと考えた。ただし、上限は3台なのでこれ以上は借りられない。
そこで、借りている機材すべてをトレーに載せたまま座席を離れ、finalブースでD8000を返却した。D8000 Proの端子に合う交換ケーブルを調べたところ、AIMSで扱っているという情報を得たのでブースに向かった。
AIMSのブースでD8000 Proにふさわしい交換ケーブルはないかと相談したところ「NESS」というハイエンドケーブルを借りることにした。上限の3台になったので、座席に戻ってD8000 ProにNESSを接続し、SP3000で聴いた。標準ケーブルよりもかなりクリアーに音楽を楽しめることが分かった。
REB fesには据え置きアンプのエリアもある。このシステムの音を本格的に据え置きのアンプで確かめようと考えた。そこでアナログ方式にこだわったアンプを開発しているAnalog Squared Paper(A2P)ブースに向かうことにした。その前にアユートブースでSP3000を返却し、上限の3台の枠に収まるようにした。A2Pブースでは据え置きアンプ「TUR-08」を貸してもらい、その場(ブース)で試聴した。たしかに本格的で豊かなサウンドが楽しめる。
最後にD8000 Proを、ポータブル環境で(スマホから)聴いてみようと考えた。D8000 Proに合うようなハイエンドのスティック型DACとして、iBasso「DC-Elite」を借りようと考えた。そこでMUSINブースに向かい、DC-Eliteの貸し出しを受けた。小さなスティック型DACだが、ハイエンドヘッドホンにふさわしい高い透明感がある。これでfinalのフラッグシップヘッドホンを堪能するという目的を達せられたと考えたので、すべての機材を返却処理した後、出口でトレイも返却し、会場を後にした。
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