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佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第284回

JBLによる2つの新提案「LIVE BEAM 3」と「Fit Checker」を体験してきた

2024年06月02日 09時00分更新

文● 佐々木喜洋 編集●ASCII

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靴やメガネのフィッティングにも似た、JBL Fit Checker

 この日のもう一つの発表は、JBL Fit Checkerというソフトウェアに関するものだ。端的に言うと、ユーザーの耳の形状やリスニングスタイル/好みから、外形的に相応しいJBLイヤホンを提案するアプリだ。

JBL Fit Checker

Fit Checkerのデモ風景

 JBLの完全ワイヤレスイヤホンは、カラバリなどを含めると40種類以上のモデル(SKU)が選べる。選択肢が豊富なのはいいが、選択に苦慮する面もあるという。そこで、まずは形状から合った機種を提案しようというわけだ。

 JBLの完全ワイヤレスイヤホンは、大きく分けて3種類ある。いわゆるカナル型の「Buds」、スティック型の「Beam」、インナーイヤー型の「Flex」だ。密閉性はBudsが最も高く、Flexが最も低いが、装着の快適さはこの逆となる。そこでユーザーの耳をタブレットやスマホのカメラで撮影して特徴点を抽出し、クラウド上のAIで分析したのち、ユーザーがどのように音楽を聴いているかの質問をしながら、最適なタイプを提案することになる。店頭ではこのアプリと組み合わせた展示などもするようだが、特定の施設に行かなくとも、手持ちのスマホやタブレットも使用できる。

JBL Fit Checker

撮影中の画面、スマホなどのカメラを前で頭部を左右に動かしていく

 操作方法を具体的に見ていこう。まず、自分のスマホやタブレットでJBL Fit Checkerのサイトを立ち上げる。撮影画面が表示されるので、これで自分の耳を撮影してインターネットを通じてクラウドにアップロードする。そこでAIが約50ヵ所のポイントを見て分析するが、測定で特に重視するのは、イヤホンが耳にかかるコンチャとトラバスの部分だという(画像はJBLスタッフ)。

JBL Fit Checker

AI処理中の画面

JBL Fit Checker

Fit Checkerのアンケート画面では、質問に答える

 この解析処理が終わると、アンケートに移る。ここでは「イヤホンの用途は音楽再生がメインか、通話も多いか」などいくつかの質問に答えていく。その結果としてBuds、Beam、Flexのどれがあっているかが表示される。筆者は測定結果に加えて、音楽中心に聴き込むことが多いと回答したためか、Budsタイプを勧める結果が出た。

JBL Fit Checker

結果の表示画面

JBL Fit Checker

筆者には同じタッチディスプレー付きでも、今後の市場投入が予定されている“Budsタイプの製品”(JBL LIVE Buds 3)が合っているかもしれない

 こうした取り組みは、JBLが人間工学的にイヤホンを開発してきた意志の表れでもあるという。JBL LIVE BEAM 3のアプリにもパーソナライズの機能はあるが、それとはまた違ったユニークな取り組みだと言えるだろう。

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