ハーマンインターナショナルが取り扱うオーディオブランドのJBLから、充電ケースに液晶ディスプレイ付きタッチリモコンを搭載するワイヤレスイヤホン「JBL Live Beam 3」が6月7日に発売されます。先駆けて借りることができた実機をレポートします。
多彩なイヤホンの機能を「リモコンを見ながら」操作する
JBLは2024年5月末現在、日本国内でカラバリも含む40モデル以上のワイヤレスイヤホンを商品として展開しています。名前に「BEAM(ビーム)」が付く製品はショートスティック・スタイルのワイヤレスイヤホンです。ちなみに、名前に「BUDS(バッズ)」が付く製品はスティックのない耳栓スタイルのワイヤレスイヤホン。「FLEX(フレックス)」が付く製品はハウジングを半密閉構造とした、クリアで切れ味に富むサウンドが楽しめるワイヤレスイヤホンです。
ほかにもフラグシップの「Tour Pro 2」や、イヤーハンガー・スタイルの完全開放型モデル「Soundgear Sense」など沢山のバリエーションがあります。
ショートスティック・スタイルのTour Pro 2は、充電ケースに液晶リモコンを搭載したJBL初のワイヤレスイヤホンです。本機が日本で発売された2023年3月当時、充電ケースに液晶リモコンを載せたワイヤレスイヤホンは、筆者が知る限りでは「業界初」だったと思います。
JBL Live Beam 3はLDAC対応によるハイレゾワイヤレス再生が楽しめるイヤホンです。アクティブ・ノイズキャンセリングに外音取り込み、独自のアルゴリズムによりイマーシブオーディオリスニングを実現する「空間サウンド」など多彩な機能も搭載しています。
でも、今回はあえて液晶ディスプレイ付きタッチリモコンにフォーカスしたいと思います。なぜなら、これは革命的に便利な機能だからです。
「リモコン操作が覚えられない問題」を解決
左右独立筐体のいわゆる“完全ワイヤレスイヤホン”は、本体にケーブルのないデザインとしたことでワイヤレスイヤホンの装着性能を劇的に向上させた立役者です。ところが快適な装着感とは引き換えに、ケーブルのインラインに搭載されていたリモコンを「見ながら操作」できなくなりました。
ほとんどすべての完全ワイヤレスイヤホンは、イヤホン本体にボタン式、またはセンサー式のリモコンを内蔵しています。リモコンに触れた時にガイド音が返ってくれば、再生/一時停止、曲送りや通話受話ぐらいのシンプルな操作は迷わずにできます。ただ、JBL Live Beam 3のように多彩な機能を搭載する完全ワイヤレスイヤホンの場合、そうはいきません。本体リモコンを複数回クリックしたり、長押ししたり……。マルチタッチ操作の内容を覚えるのにもひと苦労です。しかも、リモコンの操作方法はメーカーやモデルによっても異なるため、複数のイヤホンを使うようになると操作方法も混乱してきます。
ならば確実なリモコン操作ができるようにと、充電ケースに操作状態を表示するための画面を載せてしまったJBLの決断は見事でした。2023年に発売したJBL Tour Pro 2というワイヤレスイヤホンが、ブランド初の液晶リモコン搭載機です。本機が発表された当時は筆者も「ケースにリモコンを載せて何の役に立つの?」と不可思議に思いましたが、実機を数分試したらこんなうれしいことはないのだと開眼しました。
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