OpenAIは5月30日、同社のチャット型AI「ChatGPT」の無料版ユーザーに向けて、これまで有料版サブスクライバーしか利用できなかったGPTs、ウェブブラウジング、データアナリシスといった機能を公開した。
これまで使えなかった機能を大盤振る舞い
All ChatGPT Free users can now use browse, vision, data analysis, file uploads, and GPTs. https://t.co/NTXSalAV6q
— OpenAI (@OpenAI) May 29, 2024
公開が始まった5月13日からGPT-4o自体は無料版ユーザーにも利用は可能(制限あり)だったが、今回の更新でそれ以外の多くの有料版専用機能が利用できるようになった形だ。
これまで無料版のChatGPTは外部インターネットにアクセスできなかったので、トレーニングの終了した2023年10月以降の知識は持っていなかったが、「ウェブブラウジング」機能が利用できるようになったため、最新の情報に関しても答えられるようになった。
検索先のサイトも表示されるので、情報の確認も簡単だ。
「ビジョン」機能を使えば、画像をアップロードして内容について聞くことが可能になる。
「データアナリシス」機能を使えばデータを分析したり、プログラムを作成してグラフを描画したりすることもできるようになる。
「ファイルアップロード」機能を使えば「Google Drive」「OneDrive」といったクラウドストレージからファイルをアップロードすることが可能になる。利用には事前に設定画面でアプリを接続する必要がある。
一度接続が終われば後はクラウドストレージと直接接続できる。
通常のローカルファイルのように利用することが可能だ。
有料版のメリットは?
無料版でこれだけのことができてしまうと有料版にする意味がなくなってくるのではないかと考える人もいるだろう。
実際、現状無料版と有料版の違いは「GPT-4o」の利用回数、GPTsの作成、DALL-Eによる画像の生成くらいだ。
とはいえOpenAIは5月28日、「GPT-5」と予想される次世代フロンティアモデルのトレーニングを開始したと宣言している。公開されれば有料版ユーザーの優位性は再び爆上がりするだろう。