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JR東日本など8社、磁気乗車券を廃止「QR乗車券」に切り替えへ

2024年05月29日 17時00分更新

文● @sumire_kon

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 東日本旅客鉄道(JR東日本)、京成電鉄、京浜急行電鉄、新京成電鉄、西武鉄道、東京モノレール、東武鉄道、北総鉄道の8社は5月29日、自動券売機で販売する紙の切符について、2026年度末以降、現行の磁気券からQRコードタイプに順次置き換えると発表した。

持続可能なシステムへ移行し、環境負荷を低減

QR乗車券導入前後のイメージ

QR乗車券導入前後のイメージ

 8社が現在券売機で販売している紙の切符(磁気券)は、裏面に乗車券の有効期限などを磁気で記録し、改札機で切符の有効性などを判断する仕組みを採用している。今後導入予定のQRコード乗車券は、磁気の代わりに券面に印刷されたQRコードに各種情報を記録したものと考えればわかりやすい。

 今回発表されたQR乗車券へ切り替えは、磁気乗車券用改札機の機構の複雑さを解消することで持続可能なシステムへ移行すること、金属を含みリサイクルしづらい専用の紙が必要な磁気券から素材の縛りが少ないQR乗車券に切り替えることで環境負荷を低減することなどを目的としたもの。

 改札機への投入が必要な磁気券と異なり、QR乗車券はICカードのように読取り部にタッチするだけで済むため、切符が改札機内部に詰まって足止めされるといったトラブルも回避できるという。

磁気券とQR乗車券の違い

磁気券とQR乗車券の違い

8社共通のシステムで連絡運輸にも対応

 現行の磁気券では各社が独立したシステムで切符を発行しているが、新しいQR乗車券ではシステムを共通化。乗車券自体の情報や、改札機の通過状況などを8社共用のサーバーで管理することで、会社をまたいだQR乗車券の発行も可能となる予定だ。

8社共用システムのイメージ

8社共用システムのイメージ

 QR化の対象は各社の自動券売機で販売されている近距離乗車券。窓口で販売される長距離乗車券については、当面は磁気券のまま残るとみられる。

 導入スケジュールなどの詳細は、今後8社から順次発表される予定。あわせて、8社以外の鉄道事業者とも、磁気乗車券の縮小や持続可能なシステムへの移行を共同で検討していくとしている。

 本件に先立つ4月30日には、東武鉄道が磁気券の廃止とQRコード乗車券への移行を正式に表明。JRと私鉄各社の対応が注目されていた。

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