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有機EL搭載&真のプロ仕様になったiPad Proに、Apple PencilもProに進化! 春のiPad祭り特集 第16回

【レビュー】M4搭載のiPad Proはスペックも価格も圧倒的!

2024年05月14日 06時00分更新

文● 村上 タクタ 編集●飯島 恵里子/ASCII

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タンデムOLEDにより、従来のiPadはもちろん、MacBook Proなどと比べても、もっともコントラスト比が大きく、美しいディスプレイを実現している

過去のアップル製品の中でもっとも美しいタンデムOLEDディスプレイ

 さらに、iPad Proに搭載されるM4チップの特徴は、ディスプレイエンジンを搭載していること。このディスプレイエンジンの搭載によって、2枚のOLEDディスプレイを重ねて各ドットの輝度を精緻に制御し、従来では考えられない輝度、コントラストを実現する。

 実際のところ、コントラストや彩度の大きな写真を見ると、M4搭載iPad Proは驚くほど高精細で鮮やかなディスプレイを実現している。

 いろいろなディスプレイを見比べてみると、Studio Displayはいうに及ばず、新しいM2搭載iPad Airとひと目で分かる違いがある。1世代前のM2搭載iPad Pro 12.9インチもディスプレイが美しいことで知られていたが、見比べると黒の部分がM4の方がより黒い。M2でも、日常目にするほとんどのディスプレイより美しいのだが、それよりさらに黒が黒くなり、色彩が鮮やかに見えるのだから驚いてしまう。コントラストがハッキリすると、写っているものの凹凸がはっきり見え、肌の質感がよりしっとりと見えたり、岩肌がよりごつごつと見える。

 写真、動画、3Dグラフィックスなどを扱うなら、新しいiPad Proは必携だといえるだろう。これまで、見えていなかった写真やグラフィックスのディテールが浮き上がってくるはずだ。

 ちなみに、iPad Proの11インチのディスプレイサイズは変わっていないが、12.9インチ→13インチはわずかにディスプレイサイズが大きくなっている。

 逆に、このM4チップとタンデムOLEDディスプレイ(と円安)のために、本機は非常に高価になっている。たとえば、最終的にウェブサイトでしか見ない写真の仕上げや、白黒2値のマンガでの作業が基本なのであれば、iPad Airでも十分かもしれない。iPad AirもM2を搭載しているし、ディスプレイもP3対応のLiquid Retinaディスプレイだ。ここでコストセーブするのも手かもしれない。実際のところ、筆者が日常作業する分には、M4とM2の違いはまったく感じない。

 しかし、従来M2のiPad Proを使っていて、多レイヤーのイラストのハンドリングに困っていたり、8K動画の描き出しに時間がかかっていたり、3Dグラフィックゲームの動作速度に不満があるなら、iPad Pro M4が大きな力になるはずだ。

 また6Kまでの外部ディスプレイもサポートしている。

画面のコントラスト差は歴然

 実際に、コントラストの強い写真を表示して、M4搭載iPad ProとM2搭載iPad Airを比較してみた。

M2搭載iPad Air(左)と、M4搭載iPad Proの比較。ウェブを通しての写真ではわからないかもしれないが、iPad Proの方が明るいところは明るく、暗いところはより暗い。色も鮮やかで階調性にも優れている

 もちろん、ウェブ経由で写真を見ても圧縮はかかってるし、ご覧になっている方のディスプレイ性能にも左右されるから、どこまで伝わるかは分からないが、肉眼でみるとかなりコントラストに差が見える。黒の黒さが段違いだし、ネオン管の鮮やかさがだいぶ違う。

 手元にあった、iPad Pro 12.9(第6世代)や、MacBook Pro 14インチ(M1 Pro)と比べても、差は大きくはないがそれでもM4搭載iPad Pro 13インチの方が美しい。一番違うのは黒の濃さだ。

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