先端テックニュースまとめ読み from MITテクノロジーレビュー 第279回
中国の半導体業界で打倒「味の素」の動き/レンガにエネルギーを蓄える「熱電池」とは?
2024年04月22日 10時00分更新
世界最先端のテクノロジー情報をお届けするグローバルメディア「MITテクノロジーレビュー」から、ビジネスに役立つ注目のテック企業の最新動向、イノベーションにつながる最新の研究内容をピックアップして紹介します。
中国テック事情:チップ国産化推進で、打倒「味の素」の動き
米国の経済制裁を受けて半導体チップの国産化を目指す中国は、日本企業である「味の素」が市場を独占する半導体部品への依存を減らすために新材料の開発を進めている。だが、長年続いてきた同社の牙城を崩すことは、容易ではないだろう。
レンガにエネルギーを蓄える「熱電池」に熱視線が注がれる理由
MITテクノロジーレビューの読者投票で、2024年のブレークスルー・テクノロジーの次点に熱電池が選ばれた。なぜ熱電池がいま注目されているのか。
世界初の野心的試み、 ハーバードの地球工学実験は なぜ計画倒れに終わったか
地球温暖化対策として成層圏に粒子を散布しようとしたハーバード大学の10年越しの太陽地球工学実験は、各方面で物議を醸し、ついに断念せざるを得なくなった。プロジェクトを主導した教授や関係者が、今回の顛末から得られた教訓を語った。
スターリンク事故で露呈した 宇宙ビジネスの重大リスク、 「太陽嵐」の脅威に備える
宇宙を舞台に事業を展開する企業が増える中、太陽嵐による人工衛星の軌道乱れは避けられない課題だ。太陽活動が活発化する今後数年、さらに深刻な事態に備える必要がある。
走るから歩くへ、強化学習AIで地道に進化する人型ロボット
二足歩行の人型ロボットはパルクールなどの派手なデモ動画が話題になることが多い。だが、実用化にはもっと基本的な動作を実行できる地道な進化が必要だ。
主張:バイドール法の危機、米国のイノベーションの源を枯らすな
バイデン政権が進める「介入条項」の適用拡大により、米国のイノベーションを支えてきたバイドール法は危機を迎えている。長らくMITの技術移転オフィスの責任者を務めたリタ・ネルセン氏による寄稿。
有機-無機ペロブスカイトの新たな派生構造を発見=東工大など
東京工業大学、コロラド州立大学などの共同研究チームは、太陽電池材料として注目される有機-無機ハイブリッドペロブスカイトに、分子イオンを添加することによって新規化合物を合成し、これまで知られていなかった一連の派生構造が形成されることを明らかにした。
大気汚染の減少で温暖化が加速、解決策は地球工学?
大気汚染に対する近年の規制強化については、住民の健康被害が減少する一方で、太陽光を反射する大気中の二酸化硫黄の量が減って地球冷却効果が薄れることで、地球温暖化を加速する一因となっているとの指摘がある。
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