◆スナドラ8 Gen 2は最先端ではないが
そもそもの性能が非常に高い
性能面を確認すると、チップセットはクアルコム製のハイエンド向けとなる「Snapdragon 8 Gen 2」を搭載しており、メモリーは12GB、ストレージは512GBで、1TBまでのmicroSDによるストレージ増量も可能となっている。AQUOS R8 proをベースにしていると見られることもあってか、チップセットが最新でないのはやや残念に感じてしまうが、LEITZ PHONE 2と比べればチップセット自体の性能は高められており、リアルタイムレイトレーシングにも対応している。
もちろん各種ゲームで性能を確認しても、チップセットに相応しい高い性能を確認できた。LEITZ PHONE 3をゲーミング目的で購入する人は多くないだろうが、AAAクラスのゲームも十分快適にプレイできる性能を持つことは間違いない。
一方で、AQUOS R8 proと違って、カメラのリング部分から放熱する「サーモマネジメントシステム」がうたわれていないことから、放熱性能がどうなっているのかが気になるところだ。
そこで負荷の高いゲームをしばらくプレイして本体の発熱状況を確認してみたのだが、カメラと側面が熱を帯びるなどAQUOS R8 proと放熱の傾向が近しいことから、積極的にうたわれてはいないものの、サーモマネジメントシステムのような仕組みが取り入れられているものと推測される。
それ以外の性能を確認すると、バッテリーは5000mAhと安心の大容量で、「Qi」規格によるワイヤレス充電にも対応。ロゴはないがFeliCaや、IPX5・IPX8・IP6Xの防水・防塵性能も備えているので国内での利用は安心感がある。
一方で、LEITZ PHONE 3はここ最近のAQUOS Rシリーズのボディー設計を引き継いでいる影響もあってか、それら機種での指摘が多くなされている、強度が弱めのSIMトレイも引き継いでしまっている。ので、SIMの抜き差しをする際には十分注意する必要がある。
【まとめ】撮影機能は充実したが踏み込んだ進化も欲しかった
まとめると、LEITZ PHONE 3はLeitz Looksでよりライカカメラらしい撮影を楽しみやすくなったLEITZ PHONE 2の良さを強化し、一層手軽に表現力の高い写真を撮影できるようになった。本体も滑りにくい素材を採用して撮影時の安定感も増しており、カメラの楽しさを満喫できる一品に仕上がっていることは確かだ。
ただ一方で、ベースモデルが1年前のものということもあって、全体的な進化に乏しい印象は否めない。とりわけライカカメラが監修しており、海外で販売されているシャオミの最新モデル「Xiaomi 14 Ultra」が、望遠撮影を大幅に強化したり、専用のアダプターを装着してよりカメラらしい撮影ができる仕組みを用意したりするなど、カメラに重点を置いた大きな進化を遂げていることを考えると、より踏み込んだ進化ポイントもあってよかったのではないかとも感じてしまった。
「LEITZ PHONE 3」の主なスペック | |
---|---|
ディスプレー | 6.6型Pro IGZO OLED |
画面解像度 | 1260×2730ドット |
サイズ | 約77×161×9.3mm |
重量 | 209g |
CPU | Snapdragon 8 Gen 2 |
内蔵メモリー | 12GB |
内蔵ストレージ | 512GB |
外部ストレージ | microSDXC(最大1TB) |
OS | Android 14 |
5G対応バンド | n3/n28/n41/n77/n78/n79 |
4G対応バンド | 1/2/3/4/5/7/8/11/12/17/18/19 /21/38/39/40/41/42 |
無線LAN | Wi-Fi 6 |
カメラ画素数 | 約4720万画素 +約190万画素(測距用) +14chスペクトルセンサー イン:約1260万画素 |
バッテリー容量 | 5000mAh |
防水/防塵 | ○/○(IPX5,8/IP6X) |
FeliCa/NFC | ○/○ |
生体認証 | ○(指紋、顔) |
イヤホン | ○ |
カラバリ | ライカブラック |
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