音質を重視し、安定性がある枯れたスペック
一方でFokus TriumphではSoCにQualcomm「QCC3071」を搭載している。FALCON MAXは最新の「QCC5171」を搭載しているのだが、Noble AudioのサイトではQCC3071を"stable and tested"(安定していて十分な採用数がある)と表現している。Fokus Triumphにおいては、枯れて信頼性の高いデバイスの採用を重視しているということだろう。
スペックとしてはBluetooth 5.3をサポートし、Snapdragon Sound対応、コーデックはLDAC、SBC、AAC、aptX、aptX Adaptiveに対応するという。また Qualcomm TrueWireless Mirroring技術やマルチペアリングにも対応している。
本体シェルはFokusシリーズらしく、ユニバーサルIEMのような凝った造形で、3Dプリントによって製作されている。フェイスプレートはハンドペイントによる美しい模様が描かれている。高級イヤホンを感じさせるFokusシリーズらしいところだ。ノズルはステンレス製で、Fokus MystiqueやFokus Prestigeよりも口径が小さいという。こうしたコンパクトさにもMEMSスピーカーが貢献しているのかもしれない。
連続再生は50%の音量で7.5時間可能で、充電ケースは4回の充電ができる。充電ケースは表面がアルカンターラで覆われている点も高級感がある。また、Fokus Triumphも「Noble Fokus」アプリに対応しているので、プリセット付きの10バンドイコライザーと独自のカスタムプリセットを作成する機能が使用できる。
音質については未知数だが、ジョン・モールトン氏が手掛けたNoble Audioの製品であれば、外れることはまずないだろう。国内でも早く試してみたいモデルだ。
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