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VMware、CitrixのVDI環境にも対応、そのほかセキュリティ強化と利便性向上の機能改善

NEC、PC顔認証ソフト「NeoFace Monitor」新版でVDI対応を強化

2024年03月25日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 NECは2024年3月22日、顔認証技術によるPCセキュリティソフトウェア(パッケージ版)の新バージョン「NeoFace Monitor V7.1」を発表した。新たにVMware、Citrixの仮想デスクトップ環境(VDI)におけるWindowsログオンにも対応を拡大したほか、ログオン/ロック解除時の使用カメラの切り替え機能追加など、セキュリティ強化や利便性向上を図っている。

仮想デスクトップ環境(VDI)におけるログオン処理の概要

 NeoFace Monitorは、高い認識精度を誇るNECの顔認証エンジンをベースとした、PC向けのセキュリティソフトウェア。Windowsへのログオンや画面ロック解除、各種アプリケーションのログインなどを顔認証で実現する。認証管理サーバーをオンプレミス設置できるパッケージ版、SaaSとして提供するクラウド版をラインアップしており、今回バージョンアップされたのはパッケージ版となる。

 新版のV7.1では、これまで対応してきた「Microsoftリモートデスクトップサービス(Microsoft RDS)」に加えて、「VMware Horizon」および「Citrix Virtual Apps and Desktops」のVDI環境でも顔認証ログオンに対応した(リモート側の仮想PCにクライアントソフトのインストールが必要)。なおこの処理の際には、ローカルPCのカメラ映像ストリームではなく、撮影した顔(静止画)の特徴量データだけが転送される仕組みとなっているため、従来よりも通信量が少なく済むようになっている。

 セキュリティ強化のための機能改善も行われている。各種アプリのログインをNetFace Monitorで代行認証する機能では、システム管理者が特定アプリでの顔認証を強制(必須化)できるようになった。また、顔認証が利用できない場合のワンタイムパスワード機能において、失敗許容回数、ログオン可能回数の設定、ローカルPCに保持するキャッシュの有効期限設定をそれぞれ追加した。

 またユーザー利便性を向上させるために、OSログオン/ロック解除時の顔認証に使用するカメラをユーザー側で選択できるようにした。たとえば会社の自席では外付けカメラ、持ち運び時にはPC内蔵カメラを使う場合や、前面/背面カメラを備えたタブレットPCを利用している場合などに、利便性が高まるとしている。

 NeoFace Monitor V7.1(パッケージ版)の受注および提供開始は2024年4月中旬を予定している。希望小売価格(税抜)は、ソフトウェア本体が1000円(ダウンロード版)、クライアント用ライセンスが1万4500円(1台)から。また1年更新の保守パックは2600円(1台)から。ライセンス、保守パックはそれぞれボリュームディスカウントも用意されている。NECでは、3年間で600社、20万ライセンスの販売目標を掲げる。

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