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T教授の「戦略的衝動買い」 第776回

発売日に電子メモ「Boogie Board(papery)」を予約衝動買い

2024年03月16日 12時00分更新

文● T教授 撮影●T教授 編集●ASCII

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ペーパリーにメモした内容はスマホで簡単に共有

 ペーパリーに筆記した文字やイラストを記録したりネット上で共有するには、従来からあるBoogie Board SCANアプリをスマホにインストールし、スマホのカメラ機能を使って取り込むことで簡単にできる。

 アプリの導入が終われば、起動して現在使っているペーパリーであるBB-18を選択、続いて使用しているペーパリーのサイズを選択。今回はSサイズ。続いて筆記済みのペーパリーにスマホのカメラを向けて画面中央下の「b」マークのあるスキャンボタンを押せば、ペーパリーの筆記面全体を撮影して白黒反転で表示してくれる。

 あとはスキャン結果の画像を必要に応じて、ノイズを取り除いたり着色したり編集する。周囲の光の加減や反射などでうまくスキャンできない時は、手動設定でスキャンエリアを再設定してリトライも可能だ。編集が終了すれば画像データをスマホに保存したり、クラウドサービスやSNSで仲間と共有することも簡単だ。今回は家族LINEに送ってみたり、自分のGoogle Keepメモに送ってみた。

 半分は無理だと思いながら面倒くさがり屋の筆者は、Boogie Board SCANアプリを使って一度に3枚のペーパリーのスキャンができないか、欲張りなことをやってみた。しかしBB-18は正方形が基本スキャンの設定のようで、横3枚の配列ではスキャンはできるが、横幅が極端にシュリンクされたスキャン結果になってしまった。

 3枚のペーパリーで構成する全体が正方形なら可能かもしれないと思い、3枚のペーパリーを並べた空間にダミーで筆者のmoto razr 40を配置してやってみたところ、ペーパリーの左上にあるスタイラスの吸着部分もスキャンしてしまうことを除けば、概ねスキャンすることは可能だった。

 使い方と考え方により判断は異なるが、3枚重ねたペーパリーの一番上に普通の筆圧で描いてみたところ、いちばん下の3枚目まで同じ文字やイラストがカーボン紙のように転写した。残念ながら消す時は1枚1枚にペン後部のマグネットを当てるしかない。まあこれは考え方次第、使い方次第で別の便利な目的に使えるかもしれない。

 筆者個人的にはペーパリーの時間と共に少し波打ってくるフニャフニャした材質より、従来のソリッドなカチッとしたイメージのブギーボードの方が好感度は高い。

 フニャフニャしたペーパリーは柔らかいがゆえに、重なるがゆえに知らない間に勝手に別のペーパリーか何かに触れて自然に描かれてしまう消しゴムの削りカスのような擦ったようなノイズが残念だ。また素材の特性上、筆記時に部分的に机表面から浮く部分があるのも残念だ。もちろん手に持って筆記するには無理がある。

 早いもので2009年の初代のブギーボード登場から今年で15年。ケントテクノロジーズ社の基本コンセプトは現在の最新のペーパリーBB-18にも引き継がれているようだ。初代製品のコンセプトとインパクトが強力であるがゆえに、後続機種のどれもが初代を抜けきれないところがBoogie Boardの素晴らしさであり残念さでもある。さてペーパリーと同ようの素材を使ったフレキシブルな後継機種は登場するだろうか?

 
T教授

今回の衝動買い

・アイテム:Boogie Board papery Sサイズ 追加シート(BB-18S-X3A)
・価格:6050円

・アイテム:専用スタイラス(BB-18ST)
・価格:2530円

・購入:ヨドバシ.com

T教授

 日本IBMでThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。

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