クリエイティブな作業にも活用できる広色域&高速応答
4KのRAPID IPSディスプレーはワンランク上のゲーミング環境を約束!MSI「MAG 322UPF」レビュー
ゲームをプレイしていると、より没入感を求めてより大画面が欲しくなってくる。そうなるとフルHD(1920×1080)ではなく4K解像度(3840×2160)の高精細なディスプレーが望ましい。ただ、ゲーミングディスプレーとして重要な高速応答の製品を選ぶとなると、それなりのお値段がするため、よりよい製品を見極めて購入したい。
今回紹介するエムエスアイコンピュータージャパン(MSI)の新製品「MAG 322UPF」は、32インチの4K解像度で、高速応答と高画質を両立させたRAPID IPSパネルを採用した製品。ワンランク上のゲーミング環境を構築するのにジャストフィットするモデルだ。そんな、本製品をお借りできたので、早速レビューしていこう。
160Hz駆動で応答速度が1ms(GTG)のRAPID IPSパネル採用
「MAG 322UPF」は昨年11月に発売された「MAG 323UPF」から派生した製品で、「Optix MPG321UR-QD」の後継機種としてAmazonでのみ発売されているモデルだ。前述のとおり、32インチ4K解像度のRAPID IPSパネルを採用。IPSパネルというと、発色がよく高画質な反面、応答速度が遅いためゲーミングよりはクリエイター向きといわれている。そんな応答速度を改善させたのがRAPID IPSパネルで、ゲーミングディスプレーでよく利用されるVAパネルとそん色ない1ms(GTG)を実現しつつ、IPSの特徴である画質のよさを両立させたものだ。リフレッシュレートは160Hzでゲーミングディスプレーとしては申し分ない。
色域はsRGBカバー率が98.3%、AdobeRGBカバー率が93.6%、DCI-P3カバー率が95%と広色域で、最大発色数は10億7300万色。最大輝度は350nitでピーク時は400nit、DisplayHDR 400に対応。HDR対応のゲームであればリアリティさが増し増しとなり、没入感にもつながる。
ゲーミング性能としては、暗部を明瞭にする「ナイトビジョン」機能や残像感を軽減する「アンチモーションブラー」機能、ティアリングやカクつきを軽減する「Adaptive-Sync」機能を備えている。また、チラつきを防止するアンチフリッカー機能とハードウェアブルーライトカット機能を搭載し、目の疲れを軽減してくれる。どちらの機能も常に働いており、特にブルーライトカットは色味がほぼ変わらないため、ゲームだけでなくクリエイティブな作業でも有効だ。
インターフェースは、HDMI 2.1×2(HDCP:2.3)、DisplayPort 1.4a×1(HDCP:2.3)、USB Type-C(DP Alt mode、USB PD)×1、USB 2.0 Type-A(USBハブ)×3、USB 2.0 Type-B(PC接続用)×1、ヘッドホン出力×1。「MSI Gaming Intelligence」アプリをインストールし、PCとUSB接続することでPC側からディスプレーの設定を変更できるようになる。
また、KVMスイッチ機能を搭載しており、2台のPCでUSBハブに接続したUSB機器を共有し、表示する画面に合わせて自動的に切り替えられる。1台はノートPC、もう1台はデスクトップPCと接続すれば、デスクトップPCで使っているキーボードやマウスでノートPCを操作が可能。USB Type-Cは90W出力のPDモード対応なので、ノートPC側に接続すれば映像出力とともに別途電源に接続することなく充電できるため、ケーブル1本でモバイルワークとデスクワークを切り替えられる。
自分のプレイスタイルに合わせてしっかり調整可能
本体のサイズは約728(W)×234(D)×495(H)mmで、80cm幅のデスクならギリ収まる。32インチというサイズは4K解像度のディスプレーとしては少し小さいが、そのぶん精細感は増す。調整機構は、スイベルが左右45°、チルトは-5°~20°、高さ調節は最大100mmのため、ゲームや作業がしやすい姿勢に合わせてディスプレーを設置できるだろう。
また、細かいことだが、電源を内蔵しているためACアダプターが不要という点が嬉しい。ACアダプターは意外と邪魔になるので、その心配もなく設置可能だ。もちろん、VESA100マウントに対応しているので、別途ディスプレーアームを購入して自由度をさらに広げることもできる。
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