【小売業向けAMR×最先端FMS】FUJIとIndustry Alphaが協業し、小売業の自動化に貢献するための実証実験を実施
Industry Alpha株式会社
AMRの群制御でスマートストアの実現へ
工場・倉庫のスマート化事業を展開するIndustry Alpha株式会社(本社所在地:東京都板橋区、代表取締役:渡辺琢実、以下「Industry Alpha」)は大手産業機器メーカーの株式会社FUJI(本社:愛知県知立市、代表取締役社長:五十棲丈二、以下「FUJI」) が開発する自律走行ロボット(AMR)に対して、上位制御システム(FMS)を提供し、共に小売業の自動化を目指す実証実験を行います。
実証実験実施の背景
少子化及び労働人口の減少に伴い、小売業界は喫緊の課題として自動化の必要性に直面しております。小売業では、その店舗の多さや作業の複雑性、求められる柔軟性によって、製造・物流業などと比較しても自動化が難しくなっています。
中でも、店舗運営においては荷出し作業の負担が大きくなっています。物流センターなどから配送される製品を仕分け、該当の陳列棚の前まで搬送し、棚に並べる、といった一連の作業に毎朝、人手がかかってしまっています。
上記の課題を解決するため、長年、産業機器を手掛けてきたFUJIと工場・倉庫向けの最先端の自律走行ロボット(AMR)の開発・導入で近年注目を浴びているIndustry Alphaが協業し、小売り向けAMRシステムを実装することで、小売店舗のスマート化の実現に向けた実証実験を行います。具体的には、夜のうちにロボットが製品を載せたカゴ車を仕分け、陳列棚の前まで搬送いたします。結果として、朝、人手が必要となる作業は「目的の陳列棚の近くまで運ばれたカゴ車から棚に製品を並べるだけ」になる、といった形で負担の大きい荷出し作業を自動化いたします。
実証実験のスキーム
今回の実証実験においてはFUJIがAMRの本体機体を、Industry Alphaが上位システムとなるFMSを開発・実装しております。
《FUJIのAMRの特徴》
小売店が持つ既存のカゴ車の搬送が可能
カゴ車にタグを張り付けるだけでAMRは暗闇の中でもカゴ車を自動で認識し潜り込むことが可能
AMRはカゴ車のカテゴリ(Ex. 飲料、缶etc)を自動認識
認識結果に基づきカテゴリ別に該当エリアまで搬送(Ex. 飲料カゴ車は飲料棚の前)
上記の特徴から、閉店後の真っ暗な店内で、バックヤード等に準備されているカゴ車を自動で認識し潜り込み、行先を判断し、適切な陳列棚の前までカゴ車を自動搬送するAMRです。
実際の運用において、AMRは1台だけではなく、複数台で運用されることもあります。そこで複数台のAMRの制御のノウハウや実績を持つIndustry AlphaのFMSを活用し、実証実験を通して、AMRの複数台制御を行うことによる店舗内物流の効率化を検証します。
《Industry AlphaのFMSの特徴》
自社AMRだけではなく他社製のAMR・AGVとも接続可能
OSS等を利用せず柔軟な機能の追加・編集を実現
エレベーターやアームなど様々な周辺機器(メーカー指定なし)と連携可能
FMSとはAMRを上位制御するシステムです。Industry Alphaは元々、Kaghelo等の製造・物流業向けAMRを自社開発・導入してまいりました。その中で、実際にOSS等を含む様々なFMSを利用してみた上で、実用性と拡張性を十分に担保できるものを実現するため、新たにFMSを設計・開発し、日本のソフトウェア開発に携わる大手企業にも開発の一部に参画いただく形で独自開発を行ってまいりました。
Industry AlphaのFMSは、様々な機器との連携が可能なシステム構成で、自社のAMRと海外製のAGVの一括制御を可能にし、PLC連携や工事不要な手法でのエレベーターとの連携等も実現してまいりました。配車制御や経路生成といった機能も柔軟に実装でき、今回の実証実験では小売店といったIndustry Alphaにとって新しい環境下でも、スムースなAMRの運用が可能なFMSによって価値提供ができると確信しております。現場ごとにニーズを抽出し、現場で管理・運用できるIndustry AlphaのFMSの特長が本実証実験でもいかんなく発揮されるはずです。
<左:Industry AlphaのAMR、Kaghelo、 右:Kagheloのエレベーター連携の様子>
今後の流れ
現在、FUJIの主導で実際の小売店舗にて実証実験を行っておりますが、実証によって課題を抽出し、今後の開発の糧としていく所存でございます。次のフェーズとして、より通路が狭い店舗での実証実験やエレベーターなどの周辺機器との連携を検討しております。
Industry Alphaとしては、様々なロボットと接続可能なFMSを活用して、製造・物流・小売のみならず、様々な業界・様々な現場の自動化を目指し続けます。
AICHI INNOVATION DAY 2024
FUJIとIndustry Alphaは今回のオープンイノベーションの取り組みや今後の方向性をご紹介するため、AICHI INNOVATION DAY 2024に共同で登壇いたします。
参考URL:https://stationai.co.jp/annd-program#day1p1515d
株式会社FUJIについて
株式会社FUJIは、電子部品実装ロボットおよび工作機械を開発、製造、販売するグローバル企業です。1959年の創業以来、深化を続けるロボティクスと自動化技術を礎に、来たるべき未来を見据えてイノベーションを起こし続け、ロボットカンパニーとして持続的な成長を目指しています。FUJIは、製造、介護、物流など、ロボティクスが期待される分野において、「人々の心豊かな暮らしのために」驚きと感動を与える商品・サービスをお届けすることで社会に新しい価値を創造し、人々の笑顔があふれるサステナブルで心豊かな社会の実現に貢献します。
<企業概要>
本社所在地:愛知県知立市山町茶碓山19番地
代表者:代表取締役社長 五十棲 丈二
創業:1959年4月
電話番号:0566-81-2111(代表)
資本金:5,878百万円 ※2023年3月末現在
主要製品:電子部品実装ロボット、工作機械
Webサイト:https://www.fuji.co.jp/
Industry Alpha株式会社について
Industry Alpha株式会社は工場・倉庫のスマート化のパートナーとして様々なソリューションを開発・導入するスタートアップです。磁気テープ等のガイドを必要としない自律走行ロボット(AMR)に強みを持ち、ハードウェア・ソフトウェア両面での独自設計・内製によって、大手製造・物流企業から高い評価を受けています。中でも低床型AMRのKagheloは、最薄180mmの厚さで1000kgまでの搬送が可能な機体性能やカスタマイズ性で注目を浴び、数々の産業用製品比較サイトの無人搬送車部門で1位を獲得しています。Industry Alphaは最先端技術を実用化し、スマート工場・スマート倉庫を実現することで、日本の製造・物流業に貢献します。
<企業概要>
本社所在地:東京都板橋区小豆沢2丁目30−2 1F
開発拠点所在地:愛知県名古屋市守山区桜坂四丁目201番地 クリエイション・コア名古屋110号室
代表者:代表取締役 渡辺 琢実
電話番号:03-6822-5628(代表)
主要製品:自律走行ロボット(AMR)、周辺ソフトウェア、その他自動化ソリューション
Webサイト:https://www.industryalpha.net/