シナモンAI、貿易書類に特化したAI-OCRを販売開始
シナモンAIは2月26日、同社オリジナルの高精度AI-OCR「Flax Scanner」にて、「Flax Scanner for 貿易書類 Bill of Lading汎用モデル」を販売開始した。
国内における貿易業務のひとつに、貿易に関わる帳票(貿易書類)から人が必要項目を確認し、入力する業務があるが、帳票のフォーマットは国や企業によって異なるため、必要な情報を確認するためには経験・スキルが必要で入力作業に時間がかかることが課題となっている。
同社ではこの課題への取り組みとして、これまで貿易業界の帳票に特化した専用AI-OCR「Flax Scanner for 貿易書類」、「Flax Scanner for 貿易書類 Commercial Invoice汎用モデル」を提供してきたほか、貿易業務実務者で構成される「貿易コンソーシアムへ入会」するなど、貿易業界のAI導入によるDX推進に注力。
Flax Scanner for 貿易書類 Bill of Lading汎用モデルは、帳票に記載される項目から使用頻度の高さや優先度などで整理した50項目をAIが自動で読み取ることが可能。また、そのうち特に重要度の高い16項目は高精度の読み取りを実現している。
読み取り精度(同社テストデータ値)
・重要項目精度:文字単位精度:平均92.49%/項目別精度:平均89.42%
・全項目精度 :文字単位精度:平均91.30%/項目別精度:平均87.45%
輸出者・輸入者(メーカー/商社など)、船会社、航空会社、フォワーダー、保険会社(損保)、銀行など、貿易書類を扱う幅広い企業で導入でき、UIを用いたシステム利用やAPIのみの提供のほか、細かなチューニング設定などのカスタマイズも提案するという。
同社では今後、Commercial Invoice、Bill of Ladingに続いてニーズのあるPacking List(包装明細書)、Arrival Notice(貨物到着通知 )など、帳票ごとの汎用AI-OCRの開発・導入拡大を目指すとしている。