キャラクターを生成する
最後に紹介するのは「Consistent Character GPT👉🏼 Fast & High Quality⚡️」という長い名前のGPT。
説明文には「Your creative partner for generating characters in different poses, expressions, styles, and scenes. No prompt needed, just start with 'CLICK HERE' and follow the steps.」と書かれている。
「CLICK HERE」と入力して指示に従うだけで「異なるポーズ」「異なる表情」のキャラクターを作成できる、とある。
画像生成AIを触っている人なら納得してもらえると思うが、AIによる画像生成でもっとも難しい事のひとつがキャラの一貫性だ。プロンプトの工夫である程度はなんとかなるが、やはりランダム性を排除するのは難しい。さて、このGPTはどの程度それを実現できるのだろうか。
プロンプト:CLICK HERE to start creating character designs!
では、説明通り「CLICK HERE」から始めてみよう。
まずは性別から。
プロンプト:Female
女性を選択。
次はキャラクターの名前だ。
プロンプト:Teacher Saeko
もちろん「Teacher Saeko(冴子先生)」だ。
次にキャラクターの特徴(年齢、国籍、髪型、服装など)を入力する。
プロンプト:She is 26 old japanese woman, medium long brown hair, wearing formal orange suits.
おそらくここがいちばん重要なところだろう。がんばって脳内の冴子先生のイメージを言語化していく。
最後にテイストの選択だ。「Pixarアニメ」「写真」「2Dイラスト」「アニメパステル」から選ぶことになる。
プロンプト:3
ここは「2Dイラスト」だろう。
お、かなりイメージに近い「冴子先生」が生成された。
だが、ここからが本番だ。「表情」「アクション」「ポーズ」の変更ができるようだが顔が変わったりはしないだろうか。
プロンプト:1
1番の表情を選択。
「どんな表情?」と聞いてくるので、
プロンプト:Smile
「Smile(笑顔)」を選択。さてどうなる。
微妙だが口元を見るとたしかに微笑んでいる。そして明らかに同一人物である。(ネクタイの色が違うのはご愛嬌)
プロンプト:Tears in the eyes
次は「目に涙」という別の表情をリクエスト。
ブラボー!!!ばっちり一貫性が保たれている。
プロンプト:riding bike
表情だけではなくアクションも追加してみよう。
しっかり自転車にまたがってくれている。
プロンプト:play baseball in studium
「野球」はできるかな?
こちらもバッチリ。背景もきちんと描かれている。
さすがにこれを「DALL·E」で再現は難しい。一枚だけを似せることは比較的用意にできるだが、同じ顔や服装で大量のバリエーションを出すのは不可能ではないがとてつもない難易度になるだろう。
「DALL·E」GPTの利用を強くおすすめ
以上「DALL·E」カテゴリーのGPTをいくつか試用してみたが、最後の「Consistent Character GPT」をのぞいたほぼすべてのカテゴリーにおいて、クセのない「DALL·E」GPTを使用するのがベストという結論だ。もちろん他のGPTも決して悪いわけではないが、よくも悪くも機能が限定的すぎる。
画像生成AIをはじめて試すユーザーであれば「どんなことができるのだろう」と利用してみるのもありだが、「DALL·E」に慣れれば慣れるほど自分なりの使い方というものが必ず出てくるものだ。
その「自分なりの使い方」、例えば「アニメ風イラストに固定、アスペクト比は4:3」といった条件を入力した自分用のGPTを作成するのが今のところ最適解かもしれない。
田口和裕(たぐちかずひろ)
1969年生まれ。ウェブサイト制作会社から2003年に独立。雑誌、書籍、ウェブサイト等を中心に、ソーシャルメディア、クラウドサービス、スマートフォンなどのコンシューマー向け記事や、企業向けアプリケーションの導入事例といったエンタープライズ系記事など、IT全般を対象に幅広く執筆。2019年にはタイのチェンマイに本格移住。
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