4K最高画質でゲームがプレイできる! GIGABYTEのGeForce RTX 40 SUPER系ビデオカードの性能比較
NVIDIAがAda Lovelaceアーキテクチャーを採用した新型GPU「GeForce RTX 40 SUPER」シリーズを矢継ぎ早にリリースした。それを受けて、各社からさまざまな新製品が市場に登場しているが、その中からGIGABYTEの新製品について紹介していこう。
今回取り上げるのは、「AORUS GeForce RTX 4080 SUPER MASTER 16G」(以下、AORUS RTX 4080 SUPER MASTER)、「GeForce RTX 4070 Ti SUPER AERO OC 16G」(以下、RTX 4070 Ti SUPER AERO OC)、それに「GeForce RTX 4070 SUPER EAGLE OC 12G」(以下、RTX 4070 SUPER EAGLE OC)の3製品で、いずれもGeForce RTX 40 SUPERシリーズのGPUを採用したモデルとなる。これらのビデオカードはどのような仕様なのか、ゲームでのどの程度のパフォーマンスを発揮するのか詳しく見ていこう。
最新技術の粋を集めた
AORUS GeForce RTX 4080 SUPER MASTER 16G
まずは、AORUS RTX 4080 SUPER MASTERからだが、本製品はGPUにRTX 4080 SUPERを採用する。製品名からも明らかなとおり、同社の最高性能を誇るAORUSシリーズに属するモデルだ。
ブーストクロックは2625MHzと、リファレンスから75MHz引き上げられたクロックアップカードとなっている。メモリークロックは23Gbpsで、こちらはリファレンスから変わりはない。なお、重量がかなりあるため「ANTI-SAG BRACKET」というサポートステーも同梱されている。
さらに、設定アプリケーションである「GIGBAYTE Control Center」(Version 24.02.07.01)を用いることで、ブーストクロックを1MHz刻みで1625~3625MHzに変更可能なほか、メモリークロックを2Mbps刻みで21002~29002Mbpsに設定できる。
AORUS RTX 4080 SUPER MASTERのカード長は、実測で約358mm(※突起部除く)とかなり長めだが、基板自体は233mmほどしかないようで、GPUクーラーがカード後方に120mm以上もはみ出た格好だ。
カード裏面には剛性と冷却性能を高めるため、金属製バックプレートが装着されており、カード後方は前面から裏面へとエアーが吹き抜ける構造を採っている。また、マザーボードに装着した際、ブラケットから55mmほど背が高くなっており、全体のサイズ感はかなり大きめだ。
「WINDFORCE」と呼ばれるオリジナルのGPUクーラーは、3.8スロット占有タイプでかなり厚め。110mm角相当のファンを3基備え、これらのファンはブレードの表面がサメ肌のように多くの突起物が付けられた「AORUSバイオニックファン」仕様で、GIGABYTEいわく「乱流を抑え、風量が効率的に増加している」という。
また、中央の1基と両端の2基で、ファンの回転の向きが異なる「オルタネートスピニング」を採用しており、乱気流を減らし、風圧の向上を実現しているとのこと。そのほか、「3Dアクティブファン」という機能により、GPUコアに負荷が掛かっていない、いわゆるアイドル時にファンの回転を停止する。
先ほどのGIGBAYTE Control Centerを用いることで、すべてのファンの回転数を固定したり、ブラケット寄りの2基と後方の1基のファン制御方法を個別に設定したりすることが可能だ。なお、ファンの設定は、GPU温度とファン回転数を示したファンカーブから、任意の温度における回転数をユーザーが自由に変更できるようになっている。
GIGBAYTE Control Centerでは、3Dアクティブファンを無効にし、常時ファンが回転するように設定することも可能だ。
AORUS RTX 4080 SUPER MASTERは、「OC」と「SILENT」の2つのVBIOSを有するデュアルBIOS仕様となる。2つのVBIOSで動作クロック設定は変わっておらず、ファンの制御設定が異なっている。
GIGBAYTE Control Centerでファン設定を見てみると、OCでは65度程度では回転数が2000rpmほどにまで達するのに対して、SILENTでは1500rpmぐらいに収まっている。その名のとおり、SILENTはファンの回転数を抑えて、静音性を高めるVBIOSと言ってよさそうだ。
GPUの銅製ベースには大型のベイパーチャンバーを採用し、メモリーチップにも密接。さらに2ブロック構成の放熱フィンとは、9本ものヒートパイプで結ばれているなど豪華な仕様。
また、カード側面には「LCD EDGE VIEW」と呼ばれるLCDモニターが搭載され、GPU温度などのステータスのほか、気に入ったテキストや画像などを表示できる。前面と裏面にもLEDが備わっており、これらはGIGBAYTE Control Centerから制御できる。
補助電源コネクターは12VHPWRに対応した16ピンを1基装備するが、パッケージには3系統の8ピンを1本の16ピンに束ねる変換コネクターが付属。映像出力端子は、DisplayPort 1.4a×3、HDMI 2.1a×1で、最近のビデオカードではよく見かける構成だ。