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キンドリル、グローバルリーダーによる2024年の「7つのテックトレンド」を説明

メインフレームは死なず、ハイブリッド環境の一部として価値を維持

2024年02月13日 13時15分更新

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp

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 キンドリルジャパンは、2024年2月9日、2024年のテックトレンドに関するメディア向け勉強会を開催した。

 キンドリルジャパンの専務執行役 チーフ・ストラテジー・オフィサーである工藤晶氏は、同社のグローバルリーダーによりまとめられた7つのテックトレンドを、日本向けにアレンジして解説した。

キンドリルジャパン 専務執行役 チーフ・ストラテジー・オフィサー ストラテジック・サービス本部長 工藤晶氏

トレンド1:新しい働き方が企業文化やテクノロジー、ワークプレースの変革を促進

 「現在、企業が必要とする人材が不足している中で、潜在能力を発揮できる環境が求められている。特に、共感を得られ、多様性を重視し、自身でキャリアの主導権が持てる企業文化の職場が選ばれる傾向であり、それに対応する形で多くの企業が“社員中心の戦略”を考えている」と工藤氏は現状を説明。

 このような状況下では、デジタルワークプレイスへのテクノロジー投資だけではなく、従業員の“エクスペリエンス”に重点を置くようになると同社は予測する。特に、ユーザーに対してサービスの品質を保証するSLA(サービスレベルアグリーメント)だけではなく、従業員の満足度を測る「XLA(エクスペリエンスレベルアグリーメント)」を重要視すべきだといい、「満足していない社員が、満足できるサービスを提供できるわけがない」と工藤氏は付け加える。

トレンド1:新しい働き方が企業文化やテクノロジー、ワークプレースの変革を促進

トレンド2: AI導入の重要な要素としてデータガバナンスが浮上

 生成AIの話題を聞かない日がない現状だが、全速力で走る電車のスピードの維持に線路が欠かせないのと同様、AI導入にもデータの整備とガバナンスが重要になるという。「データを生成AIでどう利用するか。ファインチューニングにするか、RAGにするか、SLM(小規模言語モデル)をあげるか、LLMを構築するかを選ばなければいけないが、間違いなく必要なのは“包括的なデータ戦略とデータガバナンス”」だと工藤氏。

 また、生成AIが使えない(実業務の役に立たない)という声も出てきた中では、「可能性の芸術(Art of Possible)」という考え方で、使えないと切り捨てるのではなく何ができるかを模索し、PoCなどを繰り返していくことが実用化への鍵になるという。

トレンド2: AI導入の重要な要素としてデータガバナンスが浮上

トレンド3:よりスマートなクラウド戦略によって、企業はコスト上昇に対応

 2023年欧米では、オンプレ回帰の動きが持ち上がりクラウドの成長が鈍化したといい、「ITのワークロードをどこに置くべきなのか、どういうアーキテクチャーを検討するのか、という議論への立ち戻りが2024年は顕著になるのではないか」と工藤氏。

 また、ハイブリッド・マルチクラウド環境では管理工数の問題から必ずしもコスト削減にはつながらず、キンドリルでも同環境の管理体制の難しさを解消するためのサポートが増えてきたという。加えて、急速に変化するIT環境に対応すべく、専門性を持った人材を集めた“クラウドCoE(Center of Excellence)”を始めとする、社内でのスキル・体制を強化する動きが加速していくと予測する。

トレンド3:よりスマートなクラウド戦略によって、企業はコスト上昇に対応

トレンド4:メインフレームはハイブリッド環境の一部として、関連性を維持

 「メインフレームを止めてクラウドに移行しようとする議論もあったが、今ではプラットフォームを適切に、バランスをとって活用すべきという考えになり、完全にメインフレームから脱却しようとするユーザーはキンドリルの調査では1%にも満たない」と工藤氏。メインフレームは、ハイブリッド環境の一部として価値を維持する一方で、専門エンジニアが退職するなどしてスキルが失われつつある現実もある。

 同社がメインフレームにおいて考えるアプローチは、ひとつ目はメインフレーム上でのモダナイズである“Modernize on”、ふたつ目はメインフレームとのデータをクラウドと繋げる“Integrated with”、そしてメインフレームから移行する“Move off”であり、この3つのバランスをとることが重要になるという。同社の調査では、メインフレームの使用を最適化することで、年間約10%のコストを削減できるという結果が出ている。

 専門家確保の問題については、「生成AIがCOBALの(コードの)書き換えをするといった動きは出てきているが、まだまだ時間がかかる。キンドリルでは、ブラジルの大学でメインフレームの講座を提供するなど、技術の体得を支援している」と工藤氏。

トレンド4:メインフレームはハイブリット環境の一部として、関連性を維持

トレンド5:AI活用によるデバイスの急増に伴い重要性を増すデータ保護とレイテンシー短縮

 AIを活用するデバイスが増え、データ保護とレイテンシー短縮が求められる中では、新旧のテクノロジーが混在するネットワークのモダナイゼーションの加速が不可欠になるという。

 また、現場に近いところでAIを活用するために、エッジコンピューティングが更に加速するといい、「クラウドとエッジのバランスが重要になってくる」と工藤氏。

トレンド5:AI活用によるデバイスの急増に伴い重要性を増すデータ保護とレイテンシー短縮

トレンド6:さらに増加し、巧妙になっているサイバー攻撃

 「レジリエンシーを高めるためには、レガシー資産を評価して対処する必要がある」と工藤氏。コロナ禍を経て、多くの企業が古いインフラの上で新しいテクノロジーを採用したものの、その際にセキュリティ管理が省略されることがみられたという。

 キンドリルのデータでは、日本では保守切れのIT機器を使用している割合が、世界と比べて倍近くあり、レガシーインフラの近代化が重要になるいう。また、防御だけではなく、回復との両輪がなければ企業の継続性は担保できないとして、セキュリティを設備投資費(CAPEX)から運用費用(OPEX)に置くといったサイバーレジリエント思考への転換を訴える。

トレンド6:さらに増加し、巧妙になっているサイバー攻撃

トレンド7:サステナブルなテクノロジーが最優先

 「テクノロジー自体が大きなエネルギーを使用しているため、サステナビリティに取り組まなければいけない。加えて、IT自体がサステナビリティの情報を吸い上げ、見える化してくれる」と工藤氏。

 サステナビリティに関しては、自社がどの段階にいるかを見極める必要があるという。キンドリルの調査では、サステナビリティを実際のデータに基づいて構築している企業は16%のみだといい、テクノロジーを活用して見える化を進めることやスコープ3を見据えて他の企業やサプライヤーと連携することが重要だと強調した。

トレンド7:サステナブルなテクノロジーが最優先

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