「たてもの」と「まち」のイノベーション第23回

清水建設のXRに感動した。「トイレはこちら」が空中に浮かぶ時代はすぐそこに

文●ASCII

提供: 清水建設株式会社

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ジオラマビジョン体験 これは未来の観光案内

神林亮輔氏(以下、神林) 続いて体験いただくのがジオラマビジョン。XR上に作成した「豊洲ジオラマ」による体験型観光案内ですね。コントローラーのボタンを押しながら動かすとジオラマを自由にズームして動かせるので、ジオラマの周りを歩き回ることで、いろんな角度や視点で見られます。

アップフロンティア株式会社 ディレクタ 神林亮輔氏

── おお〜、なるほど。ジェスチャーで操作する感じがちょっと「マイノリティ・リポート」っぽいですね……あれっ、変なロボットが出てきた。なんだこれは。怪しいじゃん。

神林 (笑)それはChatGPTを使ったAIアバターですね。マイクボタンを押しながら質問すると返してくれます。「豊洲のおすすめスポットは?」とか。

── なるほどなるほど。観光案内所のAI職員みたいな感じですか。

神林 そうですね。そして、アバターの右上に「おすすめ観光ルート」を表示するボタンがあると思いますが……。

── 「食べ歩きコース」「体験コース」「のんびり過ごすコース」とありますね。

神林 それぞれのコースでは、こういうスポットに行って、こういう体験ができるよという情報を示すものです。試しに体験コースを選んでみてください。

── ジオラマに矢印が出てきました。豊洲市場から入り、メブクス豊洲に行き、チームラボに寄って……最後にららぽーとに出ると。

神林 ジオラマ上に立っているピンをタップすると、そのピンのスポット情報を見られるようになります。AI音声でざっくり理解した後、ピンの情報で「このスポットは何だろう?」という詳細がわかるというつくりです。

── 立体なので高低差がわかりやすくていいですね。坂が案外きついとか。ジオラマのデータはどうやって作っているんですか?

鬼村遼太郎氏(以下、鬼村) マップは国土交通省の「PLATEAU(プラトー)」から引っ張っています。ただ、そのままでは使えないので、軽量化したり、Magic Leap 2用に最適化しています。メブクス豊洲や千客万来など、PLATEAUにないデータは、別途3Dモデルを作成して埋め込むというやり方をしています。

アップフロンティア株式会社 システム開発部 XRチームリーダー 鬼村遼太郎氏

PLATEAUのデータを使っている

── ジオラマビジョン自体はどこでどう使われることを想定しているんですかね?

横山 たとえば、豊洲に来る前なら「豊洲ってどんなところがあるんだろう?」と気になるスポットを探す。来た後なら、「ちょっと時間が余ったから、ショッピングできるところないかな」とか「近場であと食べるところ何かないかなとか」というところを探すという形です。地図でも見つけることはできますが、ジオラマビジョンの場合、より直感的にどこに何があるかがわかりやすく、気になるスポットを見つけやすいという形になります。

── いわば観光マップの3D版と。なるほどねえ。

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