DATAFLUCT、東武鉄道の特急券需要を機械学習で予測。実証実験では、最長14週間後の潜在需要数を30分単位で予測。増便等の判断に活用して、600名以上の潜在需要を掘り起こす
株式会社DATAFLUCT
データサイエンスで企業と社会の課題を解決する株式会社DATAFLUCT(本社所在地:東京都渋谷区、代表取締役CEO:久米村 隼人、以下「DATAFLUCT」)は、東武鉄道株式会社(本社:東京都墨田区、取締役社長:都筑 豊、以下「東武鉄道」)の特急券の需要を、機械学習と外部データによる自動需要予測が可能な「Perswell(パースウェル)」を活用して予測します。 実証実験では、最長14週間後の潜在需要数を30分単位で予測し、運行日の一定期間前に決定する必要がある「増便等の判断」にも実用的に利用できる精度の予測結果を実現しました。予測結果にもとづき通常3両編成の特急を6両編成にすることで、通常より600名以上多くの方に特急列車をご利用いただくことができました。今後は、2024年5月の本番導入に向けて開発を進めます。
背景:繁忙期には満席の特急列車も発生。需要を予測しお客様を快適にご案内したい
東武鉄道は、関東の私鉄としては最大の路線距離を持ち、通勤・通学や観光の足として人々の暮らしに欠かせない存在です。特急列車による観光やビジネスの旅客輸送を充実させていることも特長のひとつで、2023年には新型のフラッグシップ特急「スペーシアX」を導入し、観光需要の喚起とカーボンニュートラルな運行を牽引しています。
東京と日光・鬼怒川エリア等をつなぐ東武鉄道の特急では、紅葉シーズンなどの繁忙期には満席も多く発生しています。運行本数を増やすことや車両の増結で輸送力を増強できますが、過去の実績や担当者の推計による運行計画だけでは、需要と供給にギャップが生じるケースもあります。
この課題に対し、DATAFLUCTと東武鉄道は「Perswell」を活用して列車ごとの潜在需要を可視化し、運行計画に反映することを目指して2023年6月から9月にかけて実証実験を行いました。
天候などの外部データも活用した機械学習で、最大14週間後の特急券需要を30分単位で予測。実証実験では600名以上の潜在需要を掘り起こす
列車ごとの潜在需要を可視化し、増便等の判断に活用すれば、利便性向上につながります。今回の実証実験では、機械学習と外部データによる自動需要予測が可能な「Perswell」を活用し、特急券発売数など東武鉄道のデータと、外部データ(天候・気温、新型コロナウイルス感染症重症者数、地域イベントなど)から、2~14週間後の特急利用者の潜在需要数を、30分単位で予測しました。
実証実験では、1日に50本~60本の特急の需要について、増便等の判断に実用的に利用できる精度の予測結果を実現しました。「Perswell」の予測結果にもとづき通常3両編成の特急を6両編成にすることで、通常より600名以上多くの方に特急列車をご利用いただくことができました。
今後は2024年5月の本番導入に向けて開発を進め、フラッグシップ特急「スペーシアX」なども含む運行計画に活用することを目指します。
東武鉄道株式会社のコメント
コロナ禍に伴うテレワークの定着化やインバウンド需要の浮沈など、鉄道事業を取り巻く環境は大きく変化しています。かつて経験したことがない変化の振幅や周期に晒されるなか、今後も社内データのみで将来需要を正確に見通すことは困難と認識しながらも、どのような外部データやアルゴリズムで予測すべきかと悩んでいたところに、DATAFLUCT社と出会いました。
実証実験では、増便・増結による利便性向上はもとより、DATAFLUCT社の卓越したデータサイエンスにより、特急に対する世の中のニーズをより精緻に理解することができました。需要予測モデルの構築プロセスは、驚きの連続でした。DATAFLUCT社は、頼もしいパートナーです。
株式会社DATAFLUCTのコメント
Perswellの需要予測技術が、東武鉄道様の持続可能な鉄道運営に貢献できることを大変光栄に思います。人や社会の動きが戻ってきた今、これまでの経験や勘だけでは発見できないビジネスチャンスがあらゆる産業に埋もれています。鉄道事業においては、ニーズに合わせた運行計画を実現することで、利益最大化だけではなく利用者の満足度向上にもつながります。高精度の需要予測は、さまざまな形で経営にインパクトを与えることができます。両社が手を組むことで、変化し続けるビジネスの状況を捉えた新しい鉄道運営を実現していきます。
参考情報:サプライチェーンの課題を最新の予測モデルで解決する「Perswell」
「Perswell」は、最新の機械学習と様々な外部データを活用した、高精度な予測に強みをもつサービスです。基幹システムと連携することで、データ抽出から需要予測・発注処理までを自動化でき、大幅な工数削減が可能です。データサイエンティストがモデルをチューニングするため、専門知識がなくとも高精度なモデルを利用できる点も魅力です。主な機能は、需要予測・納期遅延予測・生産および発注の最適化と、これらの処理の自動化です。
Perswell(パースウェル)紹介動画
「Perswell」と、社内外のあらゆる形式のデータを扱いやすくする「AirLake」を組み合わせたDATAFLUCTのソリューションは、さまざまな業種のサプライチェーンマネジメントに活用されています。サービスサイトでは、国分グループ本社の「食品の需要予測」、FUJIの「部品調達リスクの予測」、オルビスの「EC梱包サイズ最適化」などの事例を公開しています。お問い合わせは、各サービスサイトの問い合わせフォームまたはDATAFLUCT Webサイトからお送りください。
・「Perswell」サービスサイトhttps://service.datafluct.com/perswell
・「AirLake」サービスサイト https://service.datafluct.com/airlake
東武鉄道株式会社について
東武鉄道は、鉄道事業・開発事業を中心として、付加価値の高い商品・サービスを提供し、沿線地域とともに発展を続けています。
<企業概要>
本店所在地:東京都墨田区押上二丁目18番12号
代表者:取締役社長 都筑 豊
設立:1897(明治30)年11月1日
資本金:1,021億3,597万1,747円
事業内容 :
鉄道、軌道および索道による一般運輸事業
自動車運送事業
不動産の売買、賃貸借ならびにその仲介、鑑定および管理の事業
情報提供・処理サービス業、電気通信事業および有線放送事業
娯楽、スポーツおよび教育機関の経営ならびに旅館業、飲食業、物品販売業、旅行業および広告業その他のサービス事業
土木・建築・造園・電気工事の設計・施工請負事業
発電および電気の供給事業
前各号に附帯または関連する事業
Webサイト:https://www.tobu.co.jp/
株式会社DATAFLUCTについて
株式会社DATAFLUCTは「データを商いに」をビジョンに掲げ、埋もれていたデータから新たな価値を生み出し、社会課題を解決するデータビジネスパートナーです。非構造化データをはじめ、データの形式にとらわれない「マルチモーダルデータ活用」に強みを持ち、データの収集・蓄積・加工・分析を一気通貫で実現します。
需要予測によるロスの削減、持続可能な都市計画、脱炭素に向けた行動変容など世界基準の課題に着目した自社サービスも展開し、誰もがデータを有効活用することで持続可能な意思決定をすることができる世界の実現を目指しています。2019年JAXAベンチャー※認定企業。
※宇宙航空研究開発機構(JAXA)の知的財産・業務での知見を利用して事業を行う、JAXA職員が出資・設立したベンチャー企業。
<企業概要>
本社所在地:東京都渋谷区道玄坂一丁目19番9号 第一暁ビル6階
代表者:代表取締役CEO 久米村 隼人
設立:2019年1月29日
電話番号:03-6822-5590(代表)
資本金:14億9,712万円(資本準備金含む)
事業内容 :データプラットフォーム構築・運用支援事業、DX推進支援・運用支援事業、サステナブルデータビジネス事業
Webサイト:https://datafluct.com/
X(旧Twitter):https://twitter.com/datafluct
Facebook:https://www.facebook.com/datafluct/
【本件に関する一般の方のお問い合わせ】
株式会社DATAFLUCT https://datafluct.com/contact/
東武鉄道株式会社 お客さまセンター Tel:03-5962-0102