オープンな会話ができる環境を作ることが必要
近年の子どもたちにとって、スマートフォンはなくてはならない存在といえる。家庭でも学校でもインターネットに触れる機会は多い。特に、情報を集めるためにも、他者との交流を深めるためにも、SNS、あるいはメッセージアプリの利用は当たり前になった。
しかし、それらの利用にはリスクも伴う。年末年始や冬休みには、端末に触れる時間、SNSを利用する時間も増えてくるはずだ。そうなると、トラブルが生まれる可能性もある。保護者の立場からすれば、子どもが熱中しすぎていないかと心配になることもあるだろう。
利用時間が増えることで、他のやるべきことをしなくなったり、睡眠不足を招いたりするリスクはよく言われることだ。数分おきにSNSをチェックしないと不安になってしまうほど、「習慣」になることもめずらしいことではない。
SNSやメッセージアプリなどを通じて、他者と交流することは、これからますます当たり前になってくることが予想される。そんな時代において、子どもをリスクから遠ざけるために、ペアレンタルコントロール機能を設定したり、何らかのルールを設ける家庭もあるだろう。
しかし、スマートフォンに何らかの機能を設定しても、子ども側で解除する方法を見つけるかもしれない。また、何かしらのルールを決めても、子どもが納得しなければ守られないだろう。
よって、子どもがスマートフォンでSNSを利用するにあたっては、「使う時間はこれぐらい」「この設定をオン/オフにするにはこういう理由がある」ということをしっかり話し合う必要がある。
あわせて、ネット上でリスクの伴う行動についても説明しておくべきだ。子どもたちが、SNSを通じて知らない人と会うなどの危険性を理解することは、「なぜ、ペアレンタルコントロールの設定を守らなければいけないのか」という理解にもつながる。
保護者の側から一方的に禁止したり許可を出したりするのではなく、オンライン上での行動について、オープンな会話ができる環境を作ることも必要になるだろう。
子どもに納得してもらうことが肝心だ
SNSやメッセージアプリに関しては、さまざまな仕組みやルールをきちんと理解し、設定しておかないと、トラブルに巻き込まれてしまう危険性がある。
たとえば「LINE」なら、初期設定で「友だち自動追加」がオンになっている場合がある。登録を望まない人や第三者が勝手に友だち登録されることがないようにオフに設定して、友だち追加する際は手動で登録するようにしておこう。
基本的なことだが、個人情報に関わる内容を含んだ投稿は、不特定多数の人間に情報を渡すことにつながりかねない。生年月日、住所、仕事、家族の名前などを公開しすぎないことは、注意してもし過ぎるということはないはずだ。
さらに、自分の室内や、近所で撮影した写真を公開することは、住んでいる場所(付近)を特定させる可能性もある。それらを投稿する前に「公開しても大丈夫だろうか」とよく見直すことも、子どもに伝えておくべき事項の一つといえる。
あわせて、信頼のおけるセキュリティ ソリューションをスマートフォンにインストールすることも重要。面倒くさがられるかもしれないが、個人情報が詰まっており、日常的にオンラインになるデバイスだからこそ、必須の行為だ。
セキュリティのための設定を見直す、セキュリティ ソリューションを導入する……いずれにしても、子どもにリスクとマナーをよく理解させた上で、納得してもらうことが肝心といえる。大人の見ている前で「言われたことを守るフリ」をして、実は、裏で解除していた……では意味がない。
大人と子どもの双方が、リスクを理解し合い、対策を考え続けていくことが重要だ。生まれたときからスマホが当たり前の世代と、大人では価値観が異なる面もある。子どもに教える前に、保護者自身がオンライン上でのセキュリティに関して学んでおきたい。
今回はセキュリティソフトについて知見をより深めるべく、McAfee Blogから「LINEやSNSのマナーとセキュリティ意識を子どもに教える方法 」を紹介しよう。
※以下はMcAfee Blogからの転載となります。
LINEやSNSのマナーとセキュリティ意識を子どもに教える方法 :McAfee Blog
現代の日本で友人と連絡を取る際に相手のLINE IDは知っているけども、電話番号は知らないという人も少なくはないのでしょうか?大人気の通信アプリケーション「LINE」は、私達日本人の生活に浸透しており、日本国内の主要な連絡手段としての地位を確立しています。
また最近は、LINEとともに若者の間でInstagramやTikTokのような写真や動画閲覧アプリケーションが人気で、チャット機能もあるのでコミュニケーションツールとしても使用することができます。これらのアプリケーションを利用しているのは主に若い世代が中心ですが、多くの未成年も利用しています。
そして、中には未成年がまだルールやマナーを十分理解していないまま、安易に利用しはじめた結果、犯罪に巻き込まれるなど様々な事件が頻繁に起きており、社会問題の1つにもなっています。子ども達がトラブルに巻き込まれないためにも、実社会と同じように保護者がルールやマナーを教えることが大切です。LINEやSNSなどオンライン上には様々なリスクが存在していることを子どもに理解してもらい、利用方法に関しては親子で話し合いながら決めていくことが大切です。
便利なツールに潜む危険な落とし穴
SNSは、モバイルデータ通信やWi-Fiなどインターネット環境されあれば、写真や文章、動画での投稿はもちろんのこと、利用者同士が無料で音声通話やビデオ通話ができたり、メッセージを送る際に様々な種類のキャラクターのスタンプが使えたりと大変便利なツールです。各SNSの年齢制限を見てみると、InstagramやTikTok、Twitterは13歳以上で、LINEに関しては年齢制限はありません。このことからもわかる通り、LINEを含むほとんどのSNSは中学生以上であれば、誰でも使用できるというわけです。しかし、この年齢制限を知らずに使用している小学生や保護者もいるのが現状です。よって、それぞれの仕組みやルールをきちんと理解し、設定しておかないと様々な事件に巻き込まれてしまう危険性があります。
LINEの場合は、第三者や望んでいない相手と勝手に「友だち」登録されてしまうことがあります。また、IDを悪意のある第三者から検索されるリスクもあります。一度登録されてしまうと、メッセージが送信できるようになり、見知らぬ相手とやりとり可能となるのでこれは非常に危険といえます。
InstagramやTikTok、TwitterなどSNSの場合は、見知らぬ第三者にフォローされ、フォローした人は投稿が閲覧可能になります。しかし、なかには投稿に対して不快なコメントやメッセージを送信するなど攻撃を仕掛けてきたり、投稿内容を探って実際に待ち伏せされるなどのストーカー行為をされてしまう可能性もあります。
また、SNS上での不用意な書き込みやLINEのメッセージによって自分がいじめの加害者になったり、オンライン上で自分の投稿が独り歩きして拡散してしまう可能性もあるので、投稿する際は十分に注意しなければなりません。
さらには、このようなアプリケーションを利用する人の中には「出会い」を目的とした人がたくさん存在しています。見知らぬ人からのメッセージに対して、安易に返信したことで犯罪の被害に遭うケースも全国で発生しています。特に最近は、SNSを通してアルバイト感覚で詐欺などの犯罪行為への荷担を勧誘する事件が多発しており、連日ニュースで報道されています。こういった事件に巻き込まれた人の中には、まだしっかりとしたルールや知識を習得していない10代の未成年も少なくありません。
オンライン上で子どもに迫る危険を回避する方法
スマートフォンの普及によって、子ども達もオンラインの世界に触れる機会が増えました。ただしその分、子ども達が危険に遭遇する確率が増してしまったのも事実です。こちらではオンライン上での子どもに迫る危険を回避する方法をいくつか紹介します。
LINEの「友だち」の登録は手動で
LINEでは、初期設定で「友だち自動追加」がオンになっている場合があります。登録を望まない人や第三者が勝手に友だち登録されることがないようにオフに設定して、友だち追加する際は手動で登録するようにしましょう。
LINEの「IDによる友だち追加を許可」をオフにする
悪意のある第三者から検索されるリスクがあるため、プロフィール内の「IDによる友だち追加を許可」をオフにしましょう。
危険を感じたらすぐにブロックを
LINEやSNSのアカウントでコメントやメッセージを通して誹謗中傷してきた場合や、オフラインで会おうとしつこく連絡してきたり、年齢や住所、学校などプライベートな質問をされるなどして相手に危険を感じた場合は、すぐに設定からブロックをしましょう。
子どものアカウントをフォローして見守る
LINEやInstagramなどでは、親が子どものアカウントをフォローし、不適切な投稿や交友関係がないかを適度に見守りながら、もしも何か問題が起きた場合にはすぐに親に相談できること伝え、安心させましょう。
利用時間を決める
現在、子どもの問題の1つがSNS中毒です。四六時中スマートフォンの画面にかじりついているような状態は子どもの成長過程において悪影響を与える可能性があるので、利用時間を制限を設けたほうが良い場合もあります。
利用時間を決める際は、親の考えを一方的に押し付けることなく、親子で一緒に話し合って決めるようにしましょう。
OSやアプリを使って利用を制限する
スマートフォンのOSやアプリを利用して、子どもの利用制限を設定することができます。利用状況の確認をはじめ、フィルタリングサービスを利用して子どもに悪影響を及ぼすサイトを閲覧できないように設定が可能です。
友人家族の経験談を参考にする
知り合いや仲の良い友人が、LINEやSNSに関してどのようなルールを設定しているかを聞いてみるのも良いでしょう。各家庭によってそれぞれ方針は異なりますが、実際の経験談などは参考になるかもしれません。
まとめ
スマートフォンやアプリケーションの設定によっては個人情報が漏洩してしまい、悪意ある第三者に不正利用される可能性があります。子どもの未来のためにも、LINEやSNSとの付き合い方を親子で一緒に考える必要があります。ただし、子どもも人間なので一方的に教えたり、過度に管理しすぎると心を開いてくれなくなるので、細心の注意を払いながら一緒に決めていくことを心がけましょう。
そして子どもに教える前に、保護者自身がオンライン上でのセキュリティに関して学ぶことが重要です。マカフィーでは、子ども達がオンライン上で安全に過ごすことができるように様々なセキュリティ対策サービスを提供しています。マカフィーが提供しているセキュリティソフトやVPNなどを使用することで、スマートフォンのみならず、パソコンやタブレットなど様々なデバイスを保護することができるので、家族全員のオンライン上での安全性が高まります。また、マカフィーブログでは、子どものデジタル教育の悩みやオンラインセキュリティに関連する記事を定期的に掲載していますのでご参照ください。まずは保護者がしっかりと知識を習得することで、オンライン上での危険から子ども達を守る確率が高まり、子どもがマナーを守るなどより良い習慣を身に付けることができるでしょう。
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