唯一ローデ・シュワルツだけ:簡単に使用でき、Dバンドにおけるトレーサビリティを実現した170 GHzパワーセンサ
ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社
ローデ・シュワルツは、Dバンドでの精密なパワーレベル測定が行える新しいR&S NRP170TWG(N)サーマル・パワーセンサを発売します。同センサは、110~170 GHzの周波数域において国家計量標準機関(NMI)との完全なトレーサビリティが確保されている市場で唯一のRFパワーセンサです。この周波数域の商用利用を図るには、そうしたトレーサビリティが重要な必須の要件となります。
R&S NRP170TWG(N)のハードウェアは、測定ノイズやドリフトが減少すると同時に非常に高い確度と容易な操作性を維持できるように設計されています。完全に校正済みのプラグ&プレイに使えるセンサであり、USBあるいはLAN接続によってどんな測定セットアップにも簡単に統合可能です。このローデ・シュワルツの新しいR&S NRP170TWG(N)センサは、6Gモバイル通信や革新的なサブTHz通信、センシング、将来の車載レーダーアプリケーションなど一般的な研究開発に広くお使いいただけます。こうした複雑なワイドバンド測定では確度が決定的に重要ですが、同センサは長期にわたって安定するように完全に校正されており、0~+50℃という規定の動作温度範囲内であれば環境温度の影響も補正できます。またR&S NRP170TWG(N)センサは、-35~+20 dBmというダイナミックレンジを備え、最大で毎秒500点の測定が可能であることから、Dバンドにおいて極めて高速に卓越した性能を発揮する唯一のNMIトレーサブルなRFパワーセンサとなっています。
簡単に使える
ローデ・シュワルツのパワーセンサはすべて、簡単に使用できるうえ、接続の安定性にも優れており、研究者や開発者、生産技術者の皆様にはもっと難しい課題に集中して取り組んでいただけます。特にR&S NRP170TWG(N)センサは、-20 dBmを下回るような低いレベルであってもパワー測定値を安定して出力し、ドリフトを生じません。さらに、外部温度の変化や遠赤外(FIR)などのアウト・オブ・バンド信号にも耐性があります。高速な測定スピードと出力データへの容易なデジタルアクセスは、量産を行う工場にとって非常に重要です。また、R&S NRP170TWG(N)はUSBあるいはLANを介して接続でき、標準のSCPIプロトコルよる操作が可能です。この新センサは、ローデ・シュワルツが提供する他のDバンド用テストソリューションを完全に補完するものとなっています。
NMIに対するトレーサビリティ
R&S NRP170TWG(N)センサの開発にあたり、ローデ・シュワルツはドイツの国家計量標準機関(NMI)であるPhysikalisch-Technische-Bundesanstalt(PTB)をはじめとする欧州連合の一部のNMIと協力し、最大170 GHzまでのトレーサビリティを確保しました。なお、従来のNMIトレーサビリティは110 GHzまでしか実現できませんでした。NMIトレーサビリティは、周波数バンドの商用および産業利用をはかるうえで必須の要件です。周波数域全体で規定のパワーレベルを維持する必要があるからです。RFパワーは、DCパワーのレファレンスとしてトレースされ、様々な国の計量研究所で比較されます。
ローデ・シュワルツでRFおよびマイクロ波パワーメータの開発を統括するDaniel Blaschkeは次のように説明しています。「当社は、PTBや他のNMIとの協力を通じて、トレーサビリティのDバンドへの拡大をはかり、この周波数帯で動作する製品の商品化とその普及拡大に向けた環境を整えました。ローデ・シュワルツは、最大170 GHzに対応し商業利用できるトレーサブルなRFパワーセンサとして、この技術的な成果を初めて製品化できたことを非常に光栄なものと考えています」。
また、PTBにおいて高周波域の基本的な定量化に関する作業部会を統括するKarsten Kuhlmann博士も次のように述べています。「サブTHz域の測定セットアップにおよんでも高確度で校正済みのパワーレベルが得られるというのは、決して当たり前のことではありません。DUT測定プレーンにおけるパワーレベルは、信頼性が高く高確度に測定する必要があり、国家が定める規格に対するトレーサビリティも求められます。こうした状況のなか、当研究所では産業界との連携を通じて、今後のDバンド対応製品の商品化や量産に向けた前進に貢献できたことを大変評価しています」。
新しいR&S NRP170TWG(N)サーマル・パワーセンサは、今すぐローデ・シュワルツから購入いただけます。詳しくは https://www.rohde-schwarz.com/_63493-197529.html をご覧ください。
www.rohde-schwarz.com
お問い合わせ:
欧州(本社):Christian Mokry(電話:+49 89 4129 13052、email:press@rohde-schwarz.com)
北米:Dominique Loberg(電話:+1 503 523-7951、email:Dominique.Loberg@rsa.rohde-schwarz.com)
アジア太平洋地域:Sze Ming Ng(電話:+603 5569 0011、email:press.apac@rohde-schwarz.com)
ローデ・シュワルツについて
ローデ・シュワルツは、電子計測、技術システム、ネットワークおよびサイバーセキュリティの各部門を通じ、より安全に“つながる”社会の実現に向けて努力を重ねています。グローバルな技術指向のグループとして、90年にわたって先端技術の開発を続け技術の限界を押し広げてきました。当社の最新製品やソリューションは、産業界や規制当局および行政機関のお客様がデジタル技術の主権を得るためのお力添えをしています。ドイツ・ミュンヘンを拠点としたプライベートな独立企業であり、長期的かつ持続的な経営を行える体制を構築しています。ローデ・シュワルツは、2022/2023会計年度(昨年7月から本年6月まで)には27.8億ユーロの純収益を上げました。また、2023年6月30日現在、ローデ・シュワルツでは約13,800名の従業員が全世界で活躍しています。
R&S(R)は、Rohde & Schwarz GmbH & Co. KG.の登録商標です。
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