ゲームはジャンルによって適したコントローラーデバイスがある。例えば対戦格闘ゲームであれば、アーケード筐体に近いいわゆるアケコンが主流。FPSゲームなどはクリックの精度が活かせるキーボード+マウスで遊ぶ人も多い。また、フライトシミュレーターやレースゲームなら、レバー付きのフライトコントローラーやハンドル型のコントローラーなどもある。
しかし、ゲームジャンルを問わず使えるコントローラーといえば、PlayStationやXboxでも採用されるような、いわゆる“ゲームパッド”と呼ばれるようなタイプのコントローラーが真っ先に挙がるだろう。
各種ゲーミングデバイスを展開しているASUSのROGブランドでも、そうしたゲームパッドの製品は展開している。2023年6月には新製品の「ROG Raikiri」を発売したのも記憶に新しい。ASCII.jpでも、本製品をレビューしている。
それに続く形で、10月27日には「ROG Raikiri Pro」という新たな機種が発売した。“Pro”という言葉の通り、本製品はROG Raikiriの上位機種となっている。実際どんな製品なのか、レビューしていきたい。
内蔵有機ELディスプレーが設定変更に便利
ROG Raikiri Proは、Windows 10およびWindows 11、Xbox Series X|S、Xbox Oneとの互換性をサポートするゲームパッド。USBドングルによる無線接続に、Bluetooth接続、そしてUSB Type-Cによる有線接続のトライモードに対応する。
嬉しいのが、ゲームパッドの背面にドングルを収納するスペースが備わっているところ。無線ゲームパッドでこうしたドングル収納スペースを備えているのは意外と珍しく、持ち運びで便利になるのでありがたい。
本製品の特徴としてまず目を引くのは、本体上部に内蔵された有機ELディスプレーだろう。ここには独自のアニメーションを表示できるほか、残りのバッテリー容量などのステータス表示、プロファイルや接続方式の切り替えなどが可能だ。
通常のROG Raikiriでは単なる意匠なのだが、Proのほうではデザイン性だけでなく実用性を持たせた機構になっている。
有機ELディスプレーの画面は、ゲームパッドの奥側にあるボタンで操作できる。写真の左側(ゲームパッドを握った場合の右側)のボタンを長押しすることでメニューを開くことが可能。同ボタンを短く押すとメニューの選択、長押しで決定となる。ちなみに反対側のボタンは戻る/キャンセルの操作だ。
有機ELディスプレーの画面にはアニメーションを表示可能。ユーティリティーツールの「Armoury Crate」からセッティングもできる。プリセットのアニメーションのほか、オリジナルのJPG/GIFのファイルを読み込んで表示させることも可能だ。
サポートしているファイルは、128×32ドット/最大40KB/最大フレーム数60fps/モノクロ2階調という縛りがあるが、オリジナリティーのあるデザインを取り入れられるのは面白いところ。
なお、Armoury Crateでの設定は有線接続時のみしかできない点は注意が必要だ。無線接続時はArmoury Crate上でデバイスが認識できない。ただ、有線接続時に保存したプロファイルは記録されているので、有機ELの画面を使ってプロファイルを切り替えてあげればその設定が反映される。プロファイルは最大4つ保存可能だ。