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最新パーツ性能チェック 第430回

Zen 4世代で性能が爆上がり!Ryzen Threadripper 7000シリーズ検証速報

2023年11月22日 09時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトラハッチ/ASCII

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マザーボードはTRX50シリーズが必須。メモリーはECC必須に

 Threadripper 7000シリーズはPCI Express Gen5やDDR5対応が盛り込まれただけあって、既存のThreadripper 3000シリーズやPRO 5000WXシリーズ向けのマザーボードでは使えない。CPUを表から見た時のフットプリントは新旧同じだが、裏面のランドの配置は全く別物に変わっている。

 対応するチップセットは「TRX50」、ソケットも「sTR5」となり、各マザーボードメーカーから対応マザーボードが順次発売予定だ。PCI Expressのレーン数は最大96(うちGen5は最大48)と太いため、拡張カードを多量に搭載したい人にとっては最高の選択といえるだろう。

 また、メモリーはThreadripper 3000シリーズと同様に4ch仕様だが、今回よりECC付きのDDR5モジュール(Registered DIMM:RDIMM)が必須となる。これはThreadripper 7000シリーズに使われているcIODはEPYCのものを使っているためである。

Threadripper 7000シリーズはECC付きのDDR5モジュールが必須であるため、レビューキットにはメモリーも同梱されていた。G.Skill製「ZETA R5 Neo」の32GBモジュールが4枚で、合計128GBとなる

レビュー用にと貸与されたASUS製TRX50マザーボード「Pro WS TRX50-SAGE WiFi」。メモリースロットは4本で、全部接続しないと4ch動作にはならない

CPU-Z上でも4ch(右上)動作であることが確認できる

 ちなみにCPUクーラーについては、既存のThreadripper用のものが流用できるほか、Socket AM5やLGA1700向けのAIO水冷が利用できる。後者についてはThreadripperのパッケージに簡易水冷の水冷ヘッドをsTR5ソケットに適応させるアタッチメントが付属するが、これはこれまでのThreadripperシリーズ用のアタッチメントと全く同じものが使われている。ただThreadripperのTDPは350Wと高いため、それなりに強力な簡易水冷は必要だ。

Threadripper 7980Xのパッケージ。以前はプラスチックを使った特別感のあるパッケージだったが、今回は簡素な紙製に変更。CPUをソケットに固定するためのトルクレンチや、市販の簡易水冷を使うためのアダプターはこれまでと全く同じ

ASUS「ROG Ryujin II 360」で使ってみたところ。メインストリーム向け簡易水冷の水冷ヘッドはThreadripperに対して小さいため、全てはカバーできない。CCDが中央に寄せてあるThreadripper 7980Xならこれでも良いが、CCDが12基格納されているフラッグシップモデルではちょっと足りない気がするが、TDP制限で発熱が抑えらるとすれば案外行けそうではある

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