FRONTEO、経済安全保障対策AIソリューションにおいて、多様な観点でサプライチェーン等への「影響度」を計算する新たな解析手法を開発
株式会社FRONTEO
株式会社FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本 正宏、以下 FRONTEO)は、経済安全保障対策AIソリューション「KIBIT Seizu Analysis(キビット セイズ アナリシス)」で、企業や産業のサプライチェーンについて、リスク評価に資する多様な観点から影響度を計算し、可視化する新たな解析手法を開発したことをお知らせします(特許出願中)。本技術によって、サプライチェーン等における多面的・多軸的解析がより進化し、経済安全保障における戦略的意思決定に貢献する新たなインサイトの提供が可能となります。
今回特許出願した技術で新たに提示できる比較方法
今回開発した手法をサプライチェーン解析に適用した場合、1.特定の企業または産業の影響力、2.特定の国の影響力、3.これらの組み合わせによる影響力、4.特定の企業が特定の産業や特定の国を通じて及ぼす影響力など、多様な観点を踏まえた影響力を、統一的かつ効率的に計算することができます。さらに、株主ネットワーク解析においても、5.どのようなタイプのエンティティ*1がどの程度の支配力を持っているかなどを、包括的に計算することが可能です。
例えば、図の左は、ある自動車製造企業X社のサプライチェーン上流に存在する企業の所属国別の割合を企業数に基づき示したもの、右は、新たな解析手法を用いてネットワーク構造から計算した依存度*2に基づき示したものです。この例では、単純な国別企業数からはわからなかった、特定国の影響の強さが顕在化しています。このように、さまざまな指標を用いて対比を行うことで、サプライチェーンが持つリスクや可能性を多面的に把握できます。多様なリスクマネジメントを包含する経済安全保障戦略の立案と実行においては、サプライチェーンを複数の観点から解析する必要性が増しており、今回の新解析技術はそうした要請に対する解決策の一つとなると考えます。
FRONTEOの経済安全保障事業は、経済安全保障に係る解析に特化したAIソリューション KIBIT Seizu Analysisを用いて、サプライチェーンや株主ネットワーク、研究開発体制などに潜む経済安全保障上のリスクを可視化し、企業の輸出入管理、ESG対応、調達戦略などをはじめとする戦略的意思決定を支援しています。経済安全保障上のリスクに直結する、多岐にわたる地政学リスクが顕在化する中、FRONTEOは、リスク低減に貢献する質の高い解析結果とインサイトを迅速に提供するインテリジェンスプラットフォームを目指し、解析技術の向上に努めてまいります。
経済安全保障事業の詳細は下記ウェブサイトをご参照ください。
URL:https://osint.fronteo.com/
*1 事業会社、投資会社、個人、国家等の実体
*2 KIBIT Seizu Analysisのサプライチェーンネットワーク内でどのサプライヤーへの依存度がより高いかを評価する指標で、チョークポイントスコアと呼んでいます
■FRONTEOについて URL:https://www.fronteo.com/
FRONTEOは、自社開発AIエンジン「KIBIT(キビット)」を用いた多様なAIソリューションとサービスを提供するデータ解析企業です。「記録に埋もれたリスクとチャンスを見逃さないソリューションを提供し、情報社会のフェアネスを実現する」ことを理念とし、膨大な量のテキストデータや複雑なネットワークの中から意味のある重要な情報を抽出して、エキスパートの高度な判断を支援する自然言語処理ならびにネットワーク解析技術を強みとしています。リーガルテックAI、ビジネスインテリジェンス、ライフサイエンスAI、経済安全保障の各領域で事業を展開し、さまざまな企業の課題や社会課題の解決に貢献しています。2003年8月創業、2007年6月26日東証マザーズ(現:東証グロース)上場。日本、米国、韓国、台湾で事業を展開。第一種医療機器製造販売業許可取得、管理医療機器販売業届出。資本金3,042,317千円(2023年3月31日時点)。
※FRONTEO、KIBIT、Seizu AnalysisはFRONTEOの日本における登録商標です。