意外とおとなしい味です:
よっしゃブラックサンダーのフルグラでていねいな暮らしを目指すぞ!
2023年11月09日 16時00分更新
「フルグラ ブラックサンダー味」
カルビー
実売価格1000円前後(600g)
https://www.yurakuseika.co.jp/news/フルグラブラックサンダー/
フルグラもザクザク感イナズマ級!
見た目の割に、意外にも……という印象でした。
いきなりですが、カルビーのフルグラです。オーツ麦、ライ麦、玄米などの穀物をまぜて焼き上げたグラノーラに、フルーツやナッツなどをミックスした、ザクザクとした食感が楽しめるシリアル。
意外と糖分が多いといえばそうなのですが、早めに起きて、コーヒーを入れて……みたいな生活に、フルグラを添えるだけで、「ていねいな暮らし」感が出ませんか? そうでもないですか。
そんなちょっとすましたイメージのフルグラの世界から、「イナズマ!」とレッグラリアートを叩き込むようにあらわれたのが「フルグラ ブラックサンダー味」です。
カルビーのフルグラと有楽製菓の「ブラックサンダー」は、2018年3月にグラノーラチョコバー「フルグラ サンダー」で初めてコラボレーション。
両商品のおいしさとイナズマ級のザクザク感を同時に味わい、楽しめるとのこと。
ブラックサンダープレーンビスケットとココアパウダーを加えたブラックなグラノーラに、ブラックサンダーココアクッキーと、いちご、ラズベリーをトッピング。満足感の高いブラックサンダー味に仕上げたとします。
パッケージには「黒船来航級の黒い衝撃!?」とあります。ブラックサンダーは「京都銘菓おたべ」が監修した「京都ブラックサンダー」では「応仁の乱以来の衝撃!」などとうたっており、歴史的なネタでコスるのが得意のようです。
さて、通常のフルグラにはいちご、リンゴ、レーズン、パパイヤ、かぼちゃの種などが入っています。一方、ブラックサンダー味に入っているのはいちごとラズベリー。このあたりにも違いがありますね。ブラックサンダー、すなわちチョコの要素を取り入れたことで、それに合う果物(野菜)をチョイスしたということでしょう。
そして、栄養成分表示にはしっかり「牛乳200mlをかけた場合」が表記されています。漫才師のミルクボーイが看破した「コーンフレークの栄養バランスを示す五角形の面積が広いのは、牛乳の栄養素を含んだ上で計算しているから」の法則がここでも活きているようです。まあ、これはコーンフレークではなくてグラノーラですが。
ただ、原材料はともかくとして、栄養成分表示を見ると、標準のフルグラとあまり違いがないようですね。このあたりは企業努力といいますか、カルビーの技術力を見た気がします。ブラックサンダーの味でも栄養成分は大きく変わらないわけです。
そして、いざ中身を見てみますと、さすがは“ブラックサンダー”を冠しているだけはあります。かなり黒い。フルグラが丸焦げになったようで、びっくりするかもしれません。発売日が1ヵ月遅かったらハロウィンにも使えたかもしれません。
そしてザクザクとそのまま食べてもいいのですが、やはり牛乳をかけてなんぼでしょう。栄養バランスも良くなることだし……。今回は牛乳とあわせて食べてみたいと思います。
意外と甘さ控えめ
あくまで「フルグラのチョコ味」レベル
食べてみると、意外と甘くないんですよね。いつものフルグラの味わいに、ちょっとココア感が出たぐらいというか……。チョコの甘さがそれほどではないので、“お菓子感”みたいなものはそれほどでもない。おとなしい味、といってもよいでしょう。
ただ、ザクザクした食感はブラックサンダーのそれを思い出しますし、いちごとラズベリーのみに果物を厳選したのもいい感じです。ほのかな酸味が全体の味をきちんと引き締めています。
この点、「ブラックサンダーだな」と思って食べると、おとなしい味わいに驚くかもしれません。ただ、「フルグラだな」と思って食べると違和感がないんです。どちらのイメージが強いかで、印象はかなり異なるでしょう。
「フルグラのチョコ味」と考えると、完成度はかなり高くまとまっているように思います。一方で、「ブラックサンダーの甘さ(チョコ感)」を求めると、ちょっと物足りないかもしれません。あくまで、フルグラのバリエーションなのです。
まあ、これを食べて心身ともに絶好調! とか、栄養面で完璧! とか、そういうことではないと思います。でも、「ブラックサンダーでていねいな暮らし! ワハハ」みたいな感じも粋ではないでしょうか? そうでもないですか。
もちろん、筆者のようなヘラヘラした考えの持ち主だけではなく、フルグラをよく食べているから「たまには違った味がいいな」と考えている人にもオススメです。ブラックサンダーとコラボしたイメージとは裏腹に、栄養成分があまり変わらないのがメリットですからね。
モーダル小嶋
1986年生まれ。「アスキーグルメ」担当だが、それ以外も担当することがそれなりにある。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。よろしくお願いします。
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