システムの状態がわかるスマホ大の液晶を搭載しPCIe Gen5 SSDもそのまま使える最高級マザー「Z790 AORUS XTREME X」をレビュー
IOカバーの裏側にオーディオ入出力のドーターカードを実装
IOシールド上の搭載インターフェースを見るとUSB 10Gbps(Type-A)が10基、Thunderbolt 4対応のType-C(USBとしては10Gbps)が2基、さらに2.5Gbps(Intel I226-V)と10Gbps(Marvell AQC107)やWi-Fiアンテナなどを配置。USBが山盛りでアナログオーディオ系が最小限(ラインアウトとマイクインのみ)、というのがなんとも今風だ。
ちなみにIOシールド側のアナログオーディオは内部的にUSBを経由し、ESS ES9280A DACとESS ES9080Aを搭載したドーターカード上に実装されている。
また、IOシールドは今ではすっかり定番化した一体型だが、上部に通気のための穴が設けられ、内部に熱が籠もるのを防いでいる。内部に冷却ファンが入っているわけではないが、この放熱口が冷却に効果ありとGIGABYTEは謳っている。
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IOシールドは、USB 10Gbps(旧称USB 3.2 Gen2)を10基も搭載するため、アナログオーディオ系は入出力1系統ずつ。ただTOSLINK(S/PDIF)を経由したデジタル入出力も可能だ。USB Type-CはThunderbolt 4対応だが、USBとしては10Gbpsとなる。シールド上部の穴が“温度が最大7度下がる”と称される放熱口だ
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内蔵Type-C用ヘッダー:背面のType-CがUSB 10Gbps止まりの代わりに、フロント用のUSB Type-CヘッダーはチップセットのUSBコントローラーから引き出されるUSB 20Gbps(旧称USB 3.2 Gen2x2)対応となる。L字ケーブルであればケーブルとマザーが“ツライチ”になるように窪んでいるのが◎
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Wi-Fi用のアンテナ。これまでのWi-Fiアンテナよりもより幅が広くなった感じだが、残念ながら現時点ではWi-Fi 6E相当の機能に制限されている。電波法がWi-Fi 7に追い付くまではまだ時間がかかりそうだ
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デバイスマネージャーを開くとMarvellのAQC107、IntelのI226-Vのほかに、QualcommのWi-Fi 7のデバイスが確認できる。だが現状のBIOSでは日本国内ではフルに性能を発揮できない
見苦しくなりがちなケーブルを見えなくする工夫が秀逸
Z790 AORUS XTREME Xはいかにケーブルを美しく見せるかに強いこだわりをみせている。EPS12VコネクターからCPUファン用ヘッダーピンがカバーで覆われているだけでなく、ATXメインパワーからSATA、フロントパネルを接続するためのヘッダーピンに至るまで、ほぼすべての端子がマザーの横から出るようになっている(例外はフロント用のUSB 20Gbps用ヘッダー)。
太いケーブルがマザーから垂直に“生えている”と、どうしても付け根の部分が見苦しくなりやすいが、横出しにすることでよりマザーの表面がスッキリと見える。ただケーブルが横に出るためPCケースもそれなりに大型(E-ATX対応は当然として)でないとケーブル回しで往生する可能性があるので注意しよう。横出しされたヘッダーピン類は何本かの専用のケーブルを経由して接続するのは賛否両論分かれるところだと思うが、筆者は高く評価している。
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ATXメインパワーやSATAのコネクターはマザーの横から引き出すように接続する。ATXメインパワーコネクターの両側や図中左端のヘッダーピンはフロントパネルや冷却ファン、フロントUSB(USB2.0)のためのもの
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ATXメインパワー付近をクローズアップ。左よりUSB 10Gbps×2、USB Type-C(USB 20Gbps)、フロントパネル、ATXメインパワー、RGB LED(5V ARGBまたは12V RGB)用となる。USB 20Gbps用ヘッダーは基板表面にもあるが、この面のヘッダーと根が同じであるため同時には使用できない
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AIO水冷などで使うUSB 2.0やケースファンをマザーに接続するための変換ケーブル。全部同じ場所から出せるのはメリットだが、特殊なケーブルなので破損させてしまうと交換が容易でないのはデメリットでもある
ただE-ATXサイズの基板を使っていても、ここまでの内容を盛り込むには基板面積の制約が厳しい。Z790 AORUS XTREME Xの場合アナログオーディオを別基板に分け、さらにPCI Expressスロットをx16とx4(形状はx16)の2本に絞ることでオンボードデバイスやM.2の数を稼いでいる。拡張カードをたくさん挿したい人には向かない仕様となっているが、これは致し方ないと言うべきか。