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Windows 11 Tips特集

Edge搭載の画像生成AI「DALL・E」がグレードアップしてさらにすごくなった

2023年10月23日 09時30分更新

文● 柳谷智宣 編集●ASCII.jp

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「DALL・E2」で生成した「熊のぬいぐるみ」

クオリティが格段に向上した「DALL・E3」の進化をチェック!

 Windows 11の標準ブラウザーである「Edge」のサイドバーには、画像生成AI機能「Image Creator」が搭載されている。OpenAIの画像生成AI「DALL・E」が採用されているのだが、先日、バージョンが2から3にアップグレードしたのだ。使い方は同じだが、絵柄がどのように進化したのかチェックしてみよう。

こちらは「DALL・E3」で生成した「熊のぬいぐるみ」

 まずは「DALL・E2」で作成した時と同じプロンプトで試してみる。Edgeのサイドバーから「Image Creator」をクリックし、プロンプトに「熊のぬいぐるみ」を入力して「作成」をクリックする。以前はアップ気味にクマのぬいぐるみが生成されていたが、今回は全体が表示されるようになった。

左がDALL・E2、右がDALL・E3で生成した「shibainu nesting dolls」

 「shibainu nesting dolls」では柴犬をモチーフにした入れ子人形の描写ができるのだが、以前は複数の柴犬人形の大きさが同じだった。しかし、DALL・E3ではきちんと入れ子人形のように異なるサイズが揃えられるようになった。

金属製の猫を描写してみた。左が以前の本連載、右がDALL・E3

 金属製の猫を生成するため「3Dレンダリング、猫、金属、イルミネーション、迫力のある印影、レイトレーシング、ハイパーリアリズム」と入力してみた。以前は金属製の彫刻のようだったが、DALL・E3は金属製ながらも、今にも動き出しそうなリアルな猫の描写となった。

虹色の羽の蝶を描写してみた。とてもリアルな画像ができた画面は「Image Creator」

 総じて、DALL・E3の方が描写力が上がっている感じだ。「Image Creator」のウェブサイトでは、他のユーザーが作った作品を閲覧できるのだが、DALL・E2で作られた「A butterfly with rainbow wings landing on a flower」という画像を生成したところ、とても美しい画像が生成できた。

アニメ調イラストのクオリティが格段に向上した

 アニメ調イラストの仕上がりも格段に向上している。SNSには多数の美少女系イラストが公開されており、多くのユーザーがプロンプトで鎬を削っている。2人登場させるプロンプトも再現度高く認識でき、体格や服装、髪の色などを個別に指定できる。

生成する画像の中に文字を登場させることができる

 DALL・E3がすごいのは、画像の中に文字を登場させられる点。例えば、「繁華街に赤いTシャツを着た大柄な日本人男性。短い黒い髪、短いひげ、笑顔。Tシャツの前面には、白い文字で「GENKA BAR」というプリント」とプロンプトを入れると、そのまま「GENKA BAR」と書かれた男性の画像が出てくる。

 他の画像生成AIは文字を扱うのが苦手なので、これはアイディア次第で色々活用できそう。例えば、プレゼン資料で使うイメージでキーワードを画像に登場させることができる。

 健全な画像しか生成できないようになっており、少しでも怪しい言葉が混じっていると、「安全でない画像コンテンツが検出されました」と表示される。

アニメ調イラストだとプロンプトの自由度が高い

 例えば、「アニメ調のイラスト。赤い水着を着たマッチョな金髪の男性が、左手に大きなサーフボードを抱え、右手にサングラスを持って振り返っている。その向こうからは、巨大な砂の茶色の津波が迫ってきている。左上に「カリフォルニアドリーム」と吹き出しが書かれている」といったプロンプトを入力すると、ある漫画の名シーンを再現させてみると、いい感じ。しかし、リアル描写にさせようとすると、NG。水着と言う言葉を削っても通らないので、何をどうしていいのかわからないのがつらい。

リアル描写にするとNGになる

 画像生成AIと言えば、「Stable Diffusion」や「Midjourney」が定番となっていたが、DALL・E3も捨てがたい。想像以上にすごい画像が簡単に出てくるので、ぜひ一度試してみてみよう。

 

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