9月のフィッシング報告件数は11万件超
フィッシング対策協議会が発表した2023年9月の「フィッシング報告状況」によると、同協議会に報告があった件数は前月より1万7448件増えて11万7033件でした。
前回、「6月を頂点とした山を描くようなグラフになっています。このまま年末にかけて縮小傾向が続くのでしょうか?」と記しましたが、期待は裏切られてしまいました。昨年は秋から右肩下がりになりましたが、今年も同様に減少傾向が見られるのか、注目です。
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ここ3ヵ月ほどAmazonを騙るフィッシングが目立っており、9月は報告数全体の約40.8%に達しています。次いで報告の多いETC利用照会サービス、三井住友カード、アップル、マイナポイント事務局を騙る報告を合わせると全体の約71.3%を占めています。
前月に引き続きEC系が最も多く約46.2%、次いでクレジット・信販系が約21.3%、オンラインサービス系約12%、そして金融系約7.2%の順でした。
今月は、月末に期限を迎えたマイナポイントのほか、新製品の発表・発売ラッシュだったアップル、そして連休(シルバーウィーク)の旅行需要を見据えたETC利用照会サービスを騙ったフィッシング報告・相談が多かったようです。
となると、10月はAmazonプライム感謝祭が開催されましたので、Amazonを騙ったフィッシング報告が一層増えることが予想されます。十分注意しましょう。
「騙しやすいブランド」の絞り込みが進んでいる?
SMSを使ったフィッシング詐欺、スミッシングに関しては金融系ブランド、そしてここでもAmazonを騙る報告が多かった模様です。なお、Androidスマホでスミッシングを受け取った場合は、不正なアプリを導入させられることもあるので要注意です。
次に、フィッシングサイトの誘導先にあたるURLの件数は前月より5462件減少し、1万4934件でした。こちらは6月を頂点として順調に減っています。ただし、フィッシング詐欺がより効率的になっていると言えるかもしれません。
同様に、悪用されたブランドの件数も前月から11件減って80件に減っています。人を騙しやすいブランドの絞り込みがうまくいっていると見ることもできるかと思います。
今後も怪しいメールやSMSを受け取ったら、可能ならばフィッシング対策協議会に報告すると良いでしょう。