このページの本文へ

TGS2023 GALLERIAブースステージイベントをレポート【前編】

「サクラ大戦」の広井王子氏が語る、eスポーツ青春映画『PLAY!~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~』誕生秘話

2023年10月27日 11時00分更新

文● 八尋 編集●ASCII

提供: サードウェーブ

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

吉本興業の大崎元会長に相談し「面白いからやれ!」と言われる
そこで紹介されたのが古賀氏

吉本興業元会長の大崎 洋氏からの紹介で作品に参加することになったという古賀氏

 そして、広井氏はこの話を吉本興業元会長の大崎 洋氏に相談に行ったのだという。大崎氏は「広井、これ面白いからやれ!」と賛同し、そこで現場を任せることができる古賀氏を紹介されたとのことだ。

 古賀氏は、大崎氏から「広井王子って知ってる? 合うと思うんだよね。一回会ってみない?」と言われたとのこと。

 「もちろん存じ上げていました。会ったとき、eスポーツを映画にしたいという話を熱くお話しいただき、今回のような映画を作るということも新たな人生のチャレンジという気がしました。映画って表現の幅がすごく広いので、どんな人とどんなことをやるかが重要なんですよ。そこの幅が広いほうが面白いんですね。で、広井さん面白いじゃないですか(笑)。私は広井さん自身にも、eスポーツを映画にしたいという話にも、すごく興味がわきました」と話した。

 また「eスポーツは、男性だろうが女性だろうが、国籍が違おうが、共通言語がゲームなので、スポーツとして成り立っている。肉体的なギャップも問わないし、メンタル・睡眠・体力必要って、こんな競技なかなかないですよ。それに、先駆けとなるeスポーツの劇映画ってなかったし、ゲームを映画にするというのは本当に難しかったのですが、それを乗り越えられたのはよかったですね」とコメント。

今大活躍中の方々が携わった映画
ゲームの映像は、監督のコダワリを感じる

 なお、脚本は櫻井 剛氏が担当。古賀氏によると、櫻井氏に脚本をお願いしてから1年半くらいはかかり、第6稿まで作ったとのこと。なお、櫻井氏はNHKの連続テレビ小説「ブギウギ」の脚本をしている。

 また、ダブル主演の奥平 大兼さん、鈴鹿 央士さんについて広井氏は「ずいぶんと前からお願いしていて、このお2人も今大活躍されているじゃないですか。スタッフ、キャスト、いい人が集まって制作できたなって思いましたね」と語った。

よいタイミングで豪華な面々が揃いましたと語る広井氏

 続けて古賀氏は「実際の大会の試合後のインタビューを見たんですけど、負けたチームの子たちがすごく誇らしくインタビューを受けてて、カッコいいなって思いました。それだけ一生懸命やってきたんだなって。そういった一生懸命な姿も、映画館で感じていただければなと思っています。たくさんの若い人たちに観てほしいし、インベーダーくらいからゲームをやっていた大人たちにも、もう一度青春を感じてほしいなと思っています」とコメントした。

 ここで話題は“ゲーム映像を映画に取り入れるか”に。前述のとおり、広井氏は当初ゲーム映像を映画に取り入れるのは嫌だったという。なぜかというと、ゲームを初めて見る人が「何やっているのかわからない」だろうと予想したからだ。

 しかし、監督の古厩 智之氏の熱意により、結果的には、映画の中でトータル20分くらいはゲーム画面が映っているという。広井氏は「普通はそれは映画にならない。でも、本作を見ているとなんだか七人の侍に見えてきて、ワクワクするんだよね。これは、名監督の手腕だと思うよ。古厩さんは、天才。あれはマジックだよ。こんなにゲーム画面を面白くできるのかと。あれはゲームを知らない人でも興奮できますよ」と、監督を絶賛した。

 また古賀氏によると、作中に使用されたゲーム画面は、ロケットリーグの日本のトッププレイヤーの方々にお願いして実際にプレイしているシーンを録画したのだという。上手すぎて、わざと外すといった“上手すぎない演出”、“失敗プレイ”は苦労したとのことだ。

カテゴリートップへ

関連サイト