USB-C搭載、Proはチタンで軽量化! iPhone 15徹底大特集 第89回
アップル「iPhone 15 Pro」専用保護フィルムしか貼れない説は本当。100円ショップで買った「iPhone 14 Pro」用は全滅でした
2023年09月27日 12時00分更新
※本記事では「iPhone 15 Pro」に、「iPhone 14 Pro」用の製品を使用しています。いずれもiPhone 15 Pro対応をうたっている製品ではないため、試験内容としてはあくまでも想定外の使い方となります。試験結果も各製品の品質を示すものではありませんので、ご注意ください
iPhoneの安価なディスプレー保護手段として、すっかりお馴染みとなった100円ショップのガラスフィルム。だが9月25日現在、筆者の周囲の100円ショップではまだ「iPhone 15 Pro」に対応した製品は売られていない。
では、iPhone 15 Proの1世代前の機種で、ディスプレーサイズが同じ「iPhone 14 Pro」用のガラスフィルムで代用することはできないのだろうか?
そんな疑問に答えるべく、今回は100円ショップでiPhone 14 Pro用ガラスフィルムを複数購入し、実際にiPhone 15 Proに貼って試した結果をご紹介したい。
実際に試した製品
今回の実験で購入した製品は以下の5点。
- 「全面保護 3D FULL COVER GLASS For iPhone 14 Pro」(ダイソー)
- 「耐衝撃液晶保護ガラス ブルーライトカット For iPhone 14 Pro」(ダイソー)
- 「for iPhone 2022秋発売モデル スモールサイズ」(山田化学)
- 「for iPhone 14/14 Proガラスフィルム抗菌・指紋防止」(山田化学)
- 「for iPhone 14/14 Proガラスフィルム超極薄」(山田化学)
購入に際しては、ダイソーやキャンドゥなど複数の100円ショップチェーンを利用している。ダイソー以外の店舗は山田化学の製品しか陳列されていなかったため、結果として同社の製品に偏ってしまっている点はご了承いただきたい。
ダイソー2製品はいずれも同じ結果に
□全面保護 3D FULL COVER GLASS For iPhone 14 Pro(ダイソー)
まずはダイソー自社ブランドの「全面保護 3D FULL COVER GLASS For iPhone 14 Pro」から。こちらはガラスの周囲にソフトフレームを付けることで、ディスプレーを全面保護できる仕様の製品だ。
さっそくiPhone 15 Proに貼ってみたのだが、結果はご覧の通り。ディスプレーのほとんどの部分はガードできているものの、縁の部分に空気が入っており、明らかに浮き上がっていることがわかる。
iPhone 15 Proに対しては「とりあえずディスプレーは保護できる」程度に考えておいた方が良さそうだ。
□耐衝撃液晶保護ガラス ブルーライトカット For iPhone 14 Pro(ダイソー)
次はダイソー自社ブランドから「耐衝撃液晶保護ガラス ブルーライトカット For iPhone 14 Pro」を試してみよう。こちらは表面硬度10H、耐衝撃性30%アップを謳っており、ブルーライトカット機能まで付いたお買い得な製品だが、結果はどうだろうか?
結論から言うと、前述の「全面保護 3D FULL COVER GLASS For iPhone 14 Pro」とまったく同じ結果となった。ディスプレーへの貼り付け自体はできるのだが、やはり周囲が浮き上がっているのか、気泡が線となってディスプレーの周囲を囲んでしまう。
筆者個人としては、緊急用以外でiPhone 15 Proへの貼り付けはお勧めできそうにない。
山田化学の製品の結果は?
ダイソーの2製品は残念な結果だったが、違うメーカーであれば結果も変わる可能性がある。ここからは山田化学の3製品を順番に見ていこう。
□「for iPhone 2022秋発売モデル スモールサイズ」(山田化学)
「for iPhone 2022秋発売モデル スモールサイズ」は、実質的に「iPhone 14」とiPhone 14 Proの両対応を謳う製品だ。抗菌と皮脂防止の機能をもっており、パッケージの見た目も非常にシンプル。ディスプレーは素手で触る部分なので、抗菌機能が付いているのは個人的には嬉しいポイントでもある。
そんな本製品の結果は、ダイソー2製品と同じく、周囲を気泡の線が取り囲んでしまうというものだった。
ただし、こちらの製品については剥離フィルムを剥がす際に失敗してガラスを一部へこませてしまったので、厳密な意味で正確な実験結果とは言えない点は注意して欲しい。
□「for iPhone 14/14 Proガラスフィルム抗菌・皮脂防止」(山田化学)
本製品も抗菌と皮脂防止を謳っているが、抗菌製品技術協議会(SIAA)が定めた規格に沿った抗菌性能をもち、効果が半永久的に続くとされている。iPhoneを半永久的に使うことはあり得ないだろうが、効果が長持ちすること自体は歓迎できるメリットだろう。
さて、本製品の結果は写真をご覧頂きたい。
見事にここまで紹介してきた製品と同じ結果となっている。次の製品の結果もあらかた予想がつきそうなものだが、実際に試して確かめるのがこの記事の目的。あと1製品なので、もう少しだけお付き合い頂きたい。
□「for iPhone 14/14 Proガラスフィルム超極薄」(山田化学)
最後に紹介するのは、ここ数年見かける機会が増えてきた超極薄タイプのガラスフィルムだ。
一般にスマートフォン向けのガラスフィルムは厚さ0.3mmくらいの製品が主流となっているが、本製品は厚さ0.21mm。わずか0.1mm程度の差ではあるが、縁の部分に触れたときに本体との段差を感じにくくなるといったメリットもある。
だが、実験の結果はこれまでの製品と変わらず。ガラスフィルムの厚みが変わると結果も多少変わるかもしれないと期待していたがのだが、残念ながら「予想外の結果!」とはならなかった。
原因はiPhone 15 Proのラウンドエッジ構造か?
今回の実験ではすべての製品でほぼ同じ結果となったことから、原因はガラスフィルムではなくiPhone側にあるとみてよさそうだ。
アップルの発表によると、iPhone 15 Proではチタンフレームのエッジ部分を滑らかな曲面に加工することで、手に馴染みやすい筐体を実現しているという。同社はディスプレー側の加工には触れていないが、もしディスプレー側も同じように縁の部分を曲げているとすれば、ガラスフィルムの周囲が浮き上がるという今回の実験結果とも辻褄が合う。
つまり、iPhone 14 Pro用のガラスフィルムはiPhone 15 Proのエッジの曲面に対応しておらず、貼り付けると周囲が浮き上がってしまうということだ。
原因自体はあくまで筆者の推測だが、実験結果のみで判断しても結論は変わらない。iPhone 15 Proには専用のガラスフィルムを選ぶのがお勧めだ。
おまけ:iPhone 15 Pro専用フィルムを貼ってみた結果
本題からは逸れるが、今回の実験の後、筆者はアマゾンでiPhone 15 Pro用のガラスフィルムを購入。実際に貼って実験結果と比較してみた。
選んだのはベルモンドの「iPhone 15 Pro用ガラスフィルム」。エッジ部分を避け、フラットになっている部分のみを保護するタイプの製品だ。
装着結果は写真の通り。筆者のミスでほんの少し気泡が入ってしまったが、ほぼ問題ないレベルできれいに貼り付けることができた。
やはり、iPhone 15 Proには専用のガラスフィルムを選ぶ方が良さそうだ。
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