SaaS特化VCのOne Capital、最新版「ホリゾンタルSaaS カオスマップ」を公開
One Capital株式会社
Sales領域のプロダクト数が増加、CS領域への資金流入が加速。今後はAI/Automation領域がより活性化するかに注目
B2B SaaSスタートアップへ投資するOne Capital株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:浅田慎二)は、「ホリゾンタルSaaS カオスマップ」の最新版を公開しましたので、お知らせいたします。
日本のSaaS市場は2023年内に約1.4兆円、2027年には約2.1兆円(富士キメラ総研調べ)になると言われており、今後も拡大の余地が見込まれます。2020年より作成している「ホリゾンタルSaaS カオスマップ」について、最新版を作成しましたので公開いたします。
プロダクト数は「Sales」が急増、来年は「AI / Automation」の増加に期待
今回発表したカオスマップでのプロダクト数は、全体で357に上りました。これは前年の307から16%増となり、競争が激化するホリゾンタル市場でも成長を続けています。
カテゴリごとに見てみると、最も多いのは「HR」で、66サービスとなりました。これは全体の約2割に相当し、大きなウェイトを占めています。
「AI / Automation」カテゴリは8サービスと最も少ないものの、前年比で33%増加しています。特に労働人口の減少が進む日本においては、AIの活用がますます重要になってきています。加えて、昨今のAIブームの影響もあり、来年はさらに増加していると考えられます。
そして、最も成長したカテゴリは「Sales」で、前年比69%増となっています。「SalesTechへの投資機会」でも紹介したように、新たな営業ソリューションが次々と登場しています。
特に「KNOWLEDGE WORK(弊社支援先)」をはじめとするセールスイネーブルメントや「LOOV(弊社支援先)」をはじめとしたインタラクティブ動画など、新領域にも多くのサービスが誕生しています。
「CS」にリスクマネーが流入、「Backoffice」は競争が激しくなるか
累計調達額の中央値に注目すると、最も高いのは「CS」カテゴリで、16億円となっています。前年比では201%増と驚異的な成長を遂げました。Churn抑止を目的としたCS向けプロダクトに資金が集まることで、国内におけるSaaSの普及が加速するかもしれません。
このカテゴリを牽引しているのは、ノーコードで操作マニュアルを作成できる「Techtouch」などです。同社は2023年1月に、DNX Venturesをリードとして17.8億円の資金調達を発表しました。INITIALによると、同社の累計調達額は25.6億円、評価額は94.8億円に上っています。
「Backoffice」領域も前年比80%増となり、リスクマネーが集まっています。この中で注目される企業としてLayerXがあります。
同社は、23年2月にシリーズA 1stラウンドで約55億円、6月にはシリーズA 2ndラウンドで約27億円を調達したと発表しています。INITIALによれば、同社の累計調達額は112.6億円、評価額は365億円となっています。
調達後評価額のトレンドやExit状況については、解説記事をご覧ください:https://onecapital.jp/perspectives/horizontal-landscape-2023
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