動画を撮影するときに、常に意識しておく必要があるのが「構図」だ。何も考えないでただ動画を撮っても、締まりのない間の抜けた画になってしまう。構図がしっかりしていれば映像が引き締まり、クオリティは大きく上がる。
構図というのは、さまざまな要素の組み合わせで選択肢が広がっていくので、構図の基本はしっかりと押さえておくようにしたい。今回は、iPhoneで動画を撮る際に重要となる基本のカメラアングルやポジション、構図の考え方、撮影に当たっての注意点などを解説していこう。
構図を決めるときはグリッド線を活用する
構図とは、カメラのフレーム内で被写体や背景をどのように配置するかということ。これはとても重要な要素で、作品の品質や視聴者の受け取り方などにも大きな影響を与える。
構図を決めるには、まず、動画のイメージとなる「主題」とメインの被写体となる「主被写体」を考える。そして、ここで重要になるのが「アングル」と「ポジション」だ。イメージどおりの映像を撮るには、どのアングルからカメラを向けるか、どのポジションでカメラを構えればいいかを決めてから撮影することが大切になる。
とはいえ、構図は頭で考えていてもなかなか決まらない。実際に現場でカメラを配置して探っていくと、いい感じの構図が見つかってくるものだ。その際、画面に表示させたグリッド線を意識するといい。
グリッド線の基本的な使い方としては、水平方向のグリッド線(横線)に地平線や水平線を合わせる。そして、垂直方向のグリッド線(縦線)に人物や建物などの被写体を合わせつつ、グリッド線が交わるポイントに配置すると、バランスのいい安定感のある映像にできる、といった感じだ。
基本のカメラアングルは「ハイ」「水平」「ロー」の3つ
まず、アングルとは「角度」のことで、カメラアングルは被写体に対してカメラを構える角度のことを指す。アングルは、「ハイアングル」「水平アングル」「ローアングル」の3種類だ。
【ハイアングル】
ハイアングルは、カメラを被写体の上側から向けて撮影するアングル。対象を小さく、または愛らしく見せる効果がある。対象を客観的に見せたい場合や、状況の全体像を捉えたい場合にも有効だ。
【水平アングル】
被写体を水平の角度から撮影するアングル。被写体を歪みなく捉えられるため、見る人に安定したイメージを与える。客観的に情報を伝えるのにも適している。
【ローアングル】
ローアングルは、カメラを被写体の下側から向けて撮るアングル。見上げる形になるため、対象が大きく力強く見え、立体感も出るので威圧感や重要性などを強調できる。また、空を背景として大きく入れられるので、ドラマチックな雰囲気を出すのにも効果的だ。
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